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6月20日、人事院は、2022年度(23年4月採用)春の国家公務員総合職試験の合格者が1873人(前年度比39人増)だったと発表した。 このうち、女性の合格者数は前年度より12人増え、573人で過去最多。出身大学別では東大が217人で最多だった。ただ、前年度よりも39人減少し、現行の試験制度となった2012年度以降ではもっとも少ない合格者数。一方、合格者の出身校は159校で、過去最多となった。 「かつては東大から霞が関のキャリア官僚といえば、典型的なエリートコースでした。しかし『ブラック霞が関』といわれるほど劣悪な職場環境に、東大卒の学生の間で、キャリア官僚になることへの忌避感が強まっています。 長時間労働に加え、大企業に比べて待遇は悪く、国民からも評価されない。少子化で売り手市場となっている就職活動では、民間企業のほうが魅力的。外資系などでガンガン稼ぐ道を選ぶのも当然といえます。 2014年、安倍政権が中央省庁の幹部人事を一元管理する『内閣人事局』を設置してからは、いわゆる政治主導が強まり、官僚の仕事の質も変わりました。 森友学園への国有地売却の決裁文書改ざんを指示した問題で、2018年、国税庁長官だった佐川宣寿氏が懲戒処分を受け、依願退官した影響もあるでしょう。佐川氏は東大経済学部出身。政治家に忖度する仕事に魅力を感じなくなるのも当然といえます」(政治部記者) 今回のニュースが報じられると、ネット上では、「当然」とみる声が多くあがった。 《普通に考えれば当たり前だよね。国会用の毎日夜中まで下らない答弁書を作って徹夜とか。賢い人から逃げて行く》 《旧帝大出て今時目指す人はよほど使命感のある人物なのだろう》 《優秀な人がキャリア官僚を目指さなくなったんだよ。国にとっては重大事だと思うけどね》 また、「東大→キャリア官僚」が定番ルートでなくなることを歓迎する声も。 《多様性が高まりますね》 《東大からの合格者が減っているのは、良い事だと思う。東大に集中せず、もっと幅広い大学から、人材を集めるべき!》 人事院には、危機感もある。2022年5月、在職期間10年未満の退職状況を、人事院は初めて2013年度にさかのぼって公表した。 2013年度から2015年度までは、10年未満で退職する人は120人ほどで推移。ところが、2016年度に188人と急増。2017年度は139人と減ったものの、2018年度228人、2019年度は265人、2020年度は175人と、大きく増加傾向にあるのだ。 ネット上には、キャリア官僚の職場環境を心配する声もあがっている。 《他の職も選べた優秀な学生さん達が日本のために働きたいと志す仕事。給与水準の引き上げが世論的に難しい以上、せめて十分な意義と持続可能な労働環境が提供されることを願います》 いまやキャリア官僚は、東大卒業者にとって「あえて選んだ茨の道」。使命感だけは忘れないでほしいものだ。
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もはや使命感よりも高待遇でしょうか。
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