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全国で摘発が相次いでいる新型コロナウイルス対策の「持続化給付金」の詐欺事件で、5月末までの約2年間に逮捕・書類送検された容疑者の約7割に当たる約2500人は20歳代以下の若者だったことが、警察庁による初の集計でわかった。SNSで「簡単に金がもらえる」などと誘われたケースが多く、警察幹部は「安易に不正を行う若者が目立つ」としている。
持続化給付金は、コロナ禍で収入が減った個人事業主らに上限100万~200万円を支給する。中小企業庁が2020年5月から21年2月まで申請を受け付け、全国で約5・5兆円が支給された。迅速な支援のため添付書類を減らすなど手続きを簡素化したところ、不正受給が多発した。
警察庁によると、全国の警察が摘発した持続化給付金の詐欺事件は5月末時点で3315件(立件額約32億円)で、摘発された容疑者は3770人だった。年齢別に集計すると、20歳代が最多の62%(約2300人)で、10歳代(6%・約200人)と合わせて約7割に上った。
30歳代は14%(約500人)で、40歳代は8%、50歳代と60歳代以上は各5%だった。年齢が高くなるほど少なかった。
申請が始まった当初、SNSには「申請を代行する」「会社員でも受給できる」などの書き込みがあふれていた。これらを見た若者が募集に応じ、個人事業主になりすます手口を指南役から教わって不正受給を行った。金の一部が報酬として指南役に流れるケースが多かったとみられる。
警視庁が今月1日までに東京国税局職員ら20歳代の男女7人を詐欺容疑で逮捕した事件では、「罪にならない」などと言って申請者を募り、LINE(ライン)で申請方法を教えていた。口コミでも申請者を増やしており、不正受給して書類送検された当時17歳の高校生は調べに「仲のいい先輩に誘われ、信用してしまった」と供述したという。
若者の犯罪に詳しい筑波大の土井隆義教授(犯罪社会学)は「若者には、SNSなどで同質の人とのつながりを深め、集団のルールに縛られてしまう傾向がある」と分析。「集団の過ちに気づき、社会のルールから逸脱しないようにするためには、様々な人と交流して価値観を広げることが重要だ」と話している。
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きちんと善悪の区別を考えて行動しない若者が多いのでしょうか。騙されたという言い訳は通用しない。
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