衆院平和安全法制特別委員会の論戦のポイントは次の通り。
【PTSD】
初鹿明博氏(維新)海外派遣された自衛隊員が帰国後に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する可能性が高まるのではないか。
中谷元・防衛相 特に海外派遣は過酷な環境下での活動が想定され、隊員の精神的負担は相当大きい。PTSDを含む精神的な問題が生じる可能性がある。隊員のストレス軽減に必要な措置を講じ、メンタルヘルスチェックを常に行いたい。
【隊員のリスク】
今井雅人氏(維新) 今までよりもリスクが増えるのは当たり前だ。
防衛相 (12日の特別委で「リスクが増える可能性がある」とした自身の答弁について)新たな任務に伴う、新たなリスクが生じる可能性があるとの趣旨で述べた。
【集団的自衛権】
長島昭久氏(民主)1959年の最高裁砂川事件判決を集団的自衛権行使容認の根拠とするのは、後知恵に聞こえる。
横畠裕介内閣法制局長官 武力行使の新3要件で認められる限定された集団的自衛権の行使は、砂川判決にいう自衛権に含まれると解することが可能だ。
寺田学氏(民主)砂川判決を集団的自衛権行使が合憲であるとの根拠にするのか。
防衛相 新3要件の合憲の根拠は、72年の政府見解だ。砂川判決を直接の根拠としているわけではない。
内閣法制局長官 判決は集団的自衛権に言及していない。判決が(集団的自衛権の範囲を)どう考えているか分からない。
寺田氏 自衛権の範囲に関して、砂川判決は何かを定めているのか。
防衛相 判決は個別的自衛権と集団的自衛権を区別せず、自衛権を有すると言及している。集団的自衛権を排除しているものではないと認識している。
緒方林太郎氏(民主)衆院憲法審査会で参考人の憲法学者全員が「違憲」と指摘した。
防衛相 憲法をどう解釈し、政策をつくるかは国会議員に与えられた責務だ。
長島氏 米ソ冷戦当時の国際環境の方が厳しかった。なぜその時に集団的自衛権の限定行使を認めなかったのか。
防衛相 米ソ冷戦期は二大国の力の均衡で世界的に平和と安定が保たれていたが、冷戦が終わり各地で紛争が起こるようになり、アジア太平洋地域のパワーバランスも大幅に変わった。
初鹿氏 集団的自衛権を行使して共同対処する「密接な関係にある他国」に台湾は含まれるか。
岸田文雄外相 未承認国や分裂国家も(対象に)入るが、台湾については慎重を要する。わが国は台湾の法的地位に関して独自の認定を行う立場にない。
初鹿氏 北朝鮮以外の国なら排除しないのか。
外相 同盟国の米国以外は極めて限定的だが、個別具体的に判断する。
【機雷掃海】
後藤祐一氏(民主)正式な停戦合意前でも、現行法で海外派遣の準備作業ができる。中東・ホルムズ海峡での停戦前の機雷掃海は、集団的自衛権を行使しなくても現行法で対応可能だ。
外相 正式な停戦合意前は、機雷掃海が武力行使として認定される可能性があり、慎重でなければならない。
後藤氏 自衛隊を派遣する基準は。
外相 単に機雷に接触しただけではなく、組織的・計画的な武力行使として認定されるかどうか、全体状況を判断して決定する。
赤嶺政賢氏(共産)ホルムズ海峡への機雷敷設は現実的ではない。
防衛相 直ちに航行に危険が及ぶわけではないが、将来、機雷がまかれることも想定する必要がある。
【後方支援】
丸山穂高氏(維新)武力行使を直接支援するための偵察活動や情報提供はできるのか。
防衛相 武力行使を直接支援するため偵察活動を伴うような情報収集を行う場合、他国の武力行使と一体と判断される可能性がある。目標の照準を伝えて「撃て」と指示する行為は軍事作戦上の指揮命令に当たり、憲法上の問題を生じる可能性がある。
=2015/06/16付 西日本新聞朝刊=
(西日本新聞)
西日本新聞わかりやすくていいね。
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