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2015年6月16日火曜日

<工藤会>「上納金」脱税の疑い 不正蓄財20億円超

◇福岡県警など捜査当局 トップ支配下の大半の所得を特定

 特定危険指定暴力団「工藤会」(本部・北九州市)トップで総裁の野村悟被告(68)=組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などで起訴=が現金や不動産など20億円超を不正蓄財していたことが、捜査関係者への取材で分かった。このうち一部は配下の組員から集めた「上納金」が原資で、野村被告の個人所得にもかかわらず適正に税務申告していないという。福岡県警など捜査当局は、所得税法違反(脱税)の疑いで捜査を開始し、上級官庁と詰めの協議に入った模様だ。

 指定暴力団トップを所得税法違反容疑で立件すれば、極めて異例。暴力団特有の上納金システムを同容疑で摘発すれば、全国で初めて。

 暴力団は、2次団体や3次団体など多くの団体が階層的に連なって構成されている。上納金は下部団体が配下の組員から会費や交際費名目で、毎月一定額を吸い上げ、上部団体に納めている。資金源を断つために税務面からメスを入れることは捜査当局の長年の課題だったが、資金の流れが解明できなかったり、蓄財の事実をつかんでも「だれの所得か」が特定できなかったりして、摘発は困難とされてきた。

 しかし、捜査関係者によると、昨年9月から始めた工藤会への一斉捜査で、工藤会関連の預金口座や不動産などの資金の流れを突き止め、野村被告の支配下にある大半の所得を特定したという。

 工藤会は主に福岡、山口、長崎3県に勢力を持っている。福岡県警によると、2008年の構成員・準構成員は計約1350人だったが、昨年末現在約870人に減った。「みかじめ料」(用心棒代)などの資金獲得手段に対する取り締まりが強化されたのに、上納金を納める組織内のルールが依然として厳しいため、集金力の弱い傘下の組織の中には、空き巣やひったくりなどで資金を確保するケースもある。

 一斉捜査の結果、5月末時点で逮捕、書類送検を含めて計86人を検挙した。野村被告は、北九州市の元漁業協同組合長射殺事件(1998年)▽福岡市の看護師刺傷事件(2013年)▽北九州市の歯科医襲撃事件(14年)で既に逮捕・起訴されている。野村被告の個人資産を巡っては、米財務省が昨年7月、組織としての工藤会とナンバー2で会長の田上(たのうえ)不美夫被告(59)=組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などで起訴=とともに金融制裁の対象に指定したと発表している。

 指定暴力団トップを所得税法違反容疑で立件した例としては、1982年に指定暴力団「山口組」(本部・神戸市)最高幹部が賭博収入などを巡り脱税容疑で逮捕、起訴されたケースがある(最高幹部が死亡し、裁判打ち切り=公訴棄却)。

 ◇立件なら画期的

 暴力団に詳しいノンフィクション作家、溝口敦さんの話 上納金の流れについてこれまで明らかになったことはなく、実態を解明して脱税事件として立件するなら画期的だ。工藤会トップにとって上納金に加え、最近は減っているはずだが港湾や土木工事などから上がってくる収入もあるとみられる。すべての金の流れについて追及していく必要がある。

 ◇工藤会

 日本で唯一の「特定危険指定暴力団」。一般人への襲撃を繰り返し、特に悪質だとして2012年12月に指定された。東京都や千葉県にも事務所を置いて活動しているとして、警視庁は昨年10月に専従捜査班による対策室を設けた。国内最大の指定暴力団「山口組」(神戸市)と親交関係を結んでいない数少ない団体といわれる。北九州進出を図った山口組と1963年と2000年に抗争するなど武闘派として知られる。昨年末現在の構成員は約520人で、山口組、住吉会(東京都港区)などに次ぎ全国7番目に多い。
(毎日新聞)

 上納金を所得認定し脱税容疑は無理があるだろう。
 不正蓄財資金の源泉が明らかでないと、所得認定は難しいだろう。

 マネロンや別の法律を作って、不正蓄財資金を没収できないものか。

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