「体重は増えています。オフに入ってから7、8キロです。もう1つ高いレベルのパフォーマンスを探したかった。全体的な底上げが基本になる。パワーもそうですし技術も体の強さがないとできないものがある」
そう話す今オフの大谷は肉体改造中だ。大きめのトレーニングウエアを着ていても分かるほど大きくなった体は、打撃練習のために室内練習でアンダーシャツ姿になったときに際立った。大胸筋や肩回り、背中の筋肉の隆起がはっきり見て取れるほどだ。
「今は100キロくらい。食事の回数ですか? 1日に6、7回くらい。あと2、3キロ増やしてから、アリゾナキャンプ(2月1-15日)の途中くらいに98、99キロまで絞るつもりです」
大谷は先ごろ、背番号「11」の大先輩ダルビッシュ(米レンジャーズ)と都内のジムでトレーニングを敢行。その際に練習方法やパフォーマンスを落とさずに体重を増やすための食事やサプリメントの採り方を学んだ。
ダルビッシュもプロ6年目の2010年オフに肉体改造に着手し、約10キロの体重増で球速や球質を向上させた。その“秘伝”を伝授されたのだ。「食事ひとつでも本当に野球のためのことを考えていた。すごく参考になりました」と大先輩に感謝しきりだ。
だが、球団関係者は「あれだけ急激に体が大きくなるとフォームの微妙なバランスが狂わないか」と不安を隠せない。投球フォームは、体の成長やトレーニングによる体形の変化で微妙な狂いが生じることがあるからだ。そのせいで過去に調子を崩した投手は少なくない。また急激なパワーアップにはケガの発生リスクもつきまとう。
「大谷はただでさえ高い出力なのに、あれ以上強い力を出すとなると肩や肘への負担も考えなくてはいけない。もちろん、そこも考えて周囲の筋肉を鍛えているのだろうが…」(同)
先輩を上回るスピードで成長している二刀流右腕の挑戦は、大きな危険もはらんでいるといえそうだ。 (片岡将)
(夕刊フジ)
昔、桑田真澄も筋肉の付け過ぎで失敗があった。
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