登壇した田中は、大谷と並んでスポットライトを浴びた。身長は7センチ低い186センチだが、子どものころ水泳で鍛えた肩幅や、体格の良さは負けていない。将来の野球界を背負うであろう両大型右腕に、一斉にフラッシュがたかれた。
田中 大谷くんとは同い年。追い付け追い越せで頑張りたいです。
大学代表のエースとして、今夏のユニバーシアード競技大会で初の金メダルを獲得した。アマチュア界では泣く子も黙る怪物右腕だが、右隣に座るのはプロ野球界で活躍する超エース。会場真ん中のテーブルに座らされたこともあり最初はがちがちだったが、ほぐしてくれたのは大谷だった。「向こうが『タメ口でいいよ』って言ってくれました」。対面は昨年末にジムで遭遇して以来2度目だが、人見知りの田中が顔を突き合わせ笑い合う場面も見られた。
会場にはメダリストが並んだ。特にリオ五輪で4連覇を狙うレスリング女子の吉田沙保里(33)をまじまじと見た。「思ったより小さかったです。でも、金メダルを取っている方はすごくかっこいい。世界で一番。僕もそういう景色を見てみたい」。田中は、3月5、6日に行われる侍ジャパンの台湾戦に招集されることが決定的。「まだ正式決定ではありませんが、選んでいただけたらプラスになる」とその時を待つ。
順調にいけば、20年東京五輪の時はプロ入りし、26歳になっている。「国の代表はだれにでもできることではない。そういうレベルに自分がなれたらと思います」。大谷と過ごした約2時間で、その気持ちを一層強くした。【和田美保】
(日刊スポーツ)
米国と韓国に勝てれば金もあるだろう。
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