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2017年1月13日金曜日

岩瀬仁紀【中日】球界最年長42歳・岩瀬、宝刀スライダー捨て魔球「名もなきボール」と心中覚悟

 現役最年長の中日・岩瀬仁紀投手(42)が12日、伝家の宝刀だったスライダーを捨て、新たな魔球を習得していることを明かした。鳥取市のトレーニング研究施設「ワールドウィング」で自主トレを公開。ブルペンで新球種を交えて52球を試投した。

 その名も「名もなきボール」―。口を真一文字に結んでセットポジションから左腕を振ると、球が打者の手元でクイッと沈んだ。岩瀬いわく「スライダーとカットボールの中間」という球種。打席に立った小林広報は「直球と同じ軌道で来る」と目を見開いた。変化球ではあるが、リリース直後に打者から見て、ボールの軌道が外側に膨らむ感覚が皆無だというのだ。

 一般的なスライダーは利き手の人さし指と中指をそろえて握るが、「名もなき―」は2本の指を開いてボールの縫い目に沿わせて握る。同時に「ナンバリング27」という、比較的変化の小さい同系統の球種も披露。背番号13は「一本化するのか両方使うのか、まだ分からない」としながらも、現時点で決断したのは「今までのボールじゃ通用しないことは去年分かった。もう投げない」と、かつての決め球を封印することだ。

 05年に日本記録の46セーブをマークするなど、史上最多の通算402セーブを積み上げた。全盛期には、その指先から「死に神の鎌」と恐れられた真横に滑るスライダーが放たれた。最大の武器を失うことになるが「怖くないですよ。半分、去年で辞めようと思ってたくらいだから」と開き直った。「結果を出せなければ辞めると言い続けている。ダメなら潔く…とね」。15年は1試合も登板できず、昨季も15試合で0セーブ。捨て身のレジェンドが魔球で進退を懸ける。(田中 昌宏)

 ◆岩瀬の魔球遍歴

 ▽チェンジアップ 04年キャンプで山本昌氏から伝授されたが実戦で投げず。

 ▽S字シンカー 10年、スライダーの軌道からシュートして落ちていく新球で、自身の背番号から「ナンバリング13」と命名。打者の手元で小さくシュートする「シュット」も模索。

 ▽ナックル 13年に投入。アマチュア時代に操っていた球種でもあった。

 ▽スクリューボール 14年に山本昌氏と共同開発したスクリューボール系の「ナンバリング34」を開発したが、実戦投入はせず。

 ▽カットボール 14年にはマリアーノ・リベラ(元ヤンキース)の決め球のマスターにも挑む。

 ▽ツーシーム 昨年はツーシーム系の「ナンバリング29」を習得。キャンプでも試したが、公式戦では従来のシュートを投げた。
(スポーツ報知)

 結果を出せるか。抑えるか、打たれるか。

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