立ち合いから、なすすべ無し。勢いよく突いてくる玉鷲をまったく受け止めきれない。ただただ、押し込まれて土俵を割った。「最高の相撲」と喜んだ玉鷲とは対照的だった。 これには、八角理事長(元横綱・北勝海)も「負け方が悪すぎる」と、ばっさり。「こういうところでちゃんとできるかが、大事なところだ」と、黒星を重ねる看板力士に苦言を呈した。
支度部屋に戻った鶴竜は終始、うつむくばかりだ。「まともに受けてしまったのか」という質問に「いや、それにしてもね……」と言葉に詰まった様子。「自分の相撲を取り戻したい。帰って考えます」と声を絞り出した。
賜杯を抱いた先場所は全く違った。安易に下がることなく、相手を受けとめ、我慢するうちに有利な体勢を作る強さがあったが、見る影もない。
初の連覇を狙った鶴竜にとって、新春の土俵はあまりにも厳しい。【岸本悠】
(毎日新聞)
自ら引退だろうか。
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