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「~は事実だ」「いずれにせよ」多用、正面から答えず
菅義偉首相と野党議員や記者とのやりとりが、かみ合わない。首相として初めて臨んだ通常国会でも「~ということも事実だ」「いずれにせよ~」などの言葉を多用し正面から答えない場面が目立った。こうした決まり文句に首相のどんな心理が表れているのか。専門家は、困難から目をそらそうとする「逃避」の姿勢を指摘する。 通常国会の議事録を調べると、首相は「ということも事実だ」といった表現を約100回使った。9日の党首討論では、立憲民主党の枝野幸男代表が新型コロナウイルス感染抑制のため緊急事態宣言の解除基準を厳しくすべきだと訴えたのに対し、「ロックダウンをやった国でも簡単に収まってないことも事実じゃないでしょうか」と答えた。 別の日には、コロナ禍での弱者対策が不十分だとの問いに「失業率は世界と比較をして一番低い水準にあることも事実」と述べ、緊急事態宣言の期間が短すぎたので延長を迫られたとの指摘には「人流が減少したのも事実」と主張した。 いずれも批判に反論しているように見えるが、質問そのものには答えていない。 麗沢大の川上和久教授(政治心理学)は「首相が持ち出す『別の事実』は、自分が日ごろもっと国民に認識してほしいと思っている事柄なのだろう。答えをすり替えながら、都合の良い『事実』をアピールしている」と分析する。
野党議員は根負け、別の質問へ
通常国会では「今申し上げた通り」との発言も約50回あった。「いずれにしろ」と前置きし、定型の回答でやりとりを終わらせようとすることもしばしばだ。 「質問に答えてない」とただしても同様に繰り返すため、野党議員が根負けして別の質問に移ったり、やじが飛んだりもした。16日、官邸で記者団から緊急事態宣言の扱いに質問が集中すると「専門家の意見を聞いて判断する」と連呼し、最後は「いずれにしろ明日、専門家の意見を聞いて判断する」と打ち切った。
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誰が、こんな人を首相にしたのか。
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