菅義偉首相は自民党役員人事と内閣改造を来週行い、9月中旬に衆院解散に踏み切る意向だ。複数の政権幹部が31日、明らかにした。自民党総裁選(9月17日告示、29日投開票)は衆院選後に先送りする。首相は衆院選の日程を10月5日公示、17日投開票とする案を検討している。
首相は来週の党役員人事で二階俊博幹事長を交代させる方針だ。首相は8月30日、首相官邸で二階氏と会談し、二階氏を交代させる意向を伝達。二階氏も「自分に遠慮なく人事をやってほしい」と応じ、交代を容認した。
首相は、人事を断行することで政権浮揚を図り、衆院選を有利に進めたい考えだ。政権内では9月14~16日に臨時国会を召集し、解散する案が浮上している。
政府・与党内では新型コロナウイルス対策を切れ目なく行うために、衆院を解散せず、公職選挙法に基づく「任期満了選挙」を行う案も浮上していた。しかし、総裁選は岸田文雄前政調会長の出馬表明で選挙戦となる見通しで、首相に対する批判票が対抗馬に集まる可能性が出ている。首相は党内の支持を十分集められる見通しが立っておらず、総裁選を先送りするために解散に踏み切ることにしたとみられる。
これまで首相は衆院選の時期について「新型コロナ対策が最優先」としてきたが、衆院解散によって「政治の空白期間」が生じるため、批判が集まる恐れもある。党内では菅首相のままでは衆院選を戦えないという声も根強くあり、解散を断念させるために巻き返しの動きが起きる可能性もある。【高橋恵子】
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コロナ対策よりも政局優先では、自民党は大負けでしょう。棄権しないで選挙に行って、審判を下すしかないでしょう。
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