＜聖マリアンナ医大病院＞精神保健指定医２０人資格取り消し

　聖マリアンナ医科大病院（川崎市）の医師が「精神保健指定医」の資格を不正に取得したとして、厚生労働省は１５日、勤務経験者も含め同病院の医師計２０人の指定医の資格を１７日付で取り消すと発表した。取り消しは少なくとも過去に３例あったが、一度に大量の指定医の資格が取り消されるのは初めて。大学側によると、同病院神経精神科では医師らによる不正な資格取得が常態化していたという。

　精神保健指定医は、精神障害があり自分や他人を傷つけるおそれがある患者の強制入院や身体拘束の可否を判断するために必要な資格。取得には一定期間の実務経験に加え、資格を持つ指導医のもとで自ら診察した入院患者８例以上のリポートを厚労省に提出する必要がある。

　処分理由によると、処分された医師のうち１１人は、２０１０年６月～昨年７月、自分で診断や治療に十分関与していない患者なのに、治療に関わったとの虚偽のリポートを同省に提出した。残り９人は指導医で、実際に治療を担当した患者か確認しないままリポート提出に必要な署名をした。医師らは「グループ診療や会議で出ていた症例なのでリポートにしても問題ないと思った」などと釈明したが、同省は２０人とも指定医として著しく不適切と判断した。

　厚労省によると、今年１月下旬、同病院の医師から提出されたリポートの内容が別の医師のリポートに酷似していることに気付き、カルテの記載とつき合わせて１１人の不正を確認した。他に資格を申請中の医師３人も虚偽のリポートを提出している疑いがあるという。

　同省は上司らによる指示は確認できなかったとしている。２０人のうち指導医３人を含めた９人は先月１９日時点で同病院に勤務していた。

　指定医には通院患者の診療などで通常の医師より高い診療報酬が支払われ、救急入院施設など一定数の指定医がいることを要件にした施設基準もある。大学側は１１人の外来診療に上乗せされた診療報酬約１７０万円を返還する方針。

　２０１３年末で１万４６３０人の指定医がおり、厚労省は過去５年間に指定された２４６６人の申請書類についても、不正がなかったか調べる。【桐野耕一、金秀蓮】
（毎日新聞）

　医師のモラルなんてこんなものでしょう。
　精神健康指定医の資格が、虚偽のリポートを厚労省に提出すればもらえて、診療報酬も多くもらえるようです。

　同じような不正取得はたくさんあるのでしょう。
　診療報酬が搾取され、税金の無駄遣いです。