「定位置」に座っても中村に笑顔はなかった。1点を追う2回先頭。武田の外角150キロの直球を右中間席へ運んだ。2戦連発となる21号ソロで一時同点とした。これで大阪桐蔭の後輩日本ハム・中田を1本上回り、今季68試合目にして初めてキング単独トップに浮上。自身6度目の本塁打王を視界にとらえたが「そうなんですか? 特にコメントはないです」と素っ気なかった。
試合は、1点差のまま8回表途中降雨コールドで終了。その裏に打席が回ってくるはずも、天候には勝てず「仕方ないです」とこぼした。
試合後も豪雨に苦しめられた。駐車場へ向かう通路が冠水。中村はくるぶしあたりまである水位の中、はだしにサンダルで強行突破した。首位相手に中途半端とも言える幕切れ。タオルを頭に乗せ恨めしそうに夜空を眺め帰路についた。(岸 慎也)
(スポーツ報知)
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