分厚い胸板、丸太のような二の腕。アンダーシャツの上からでも、その迫力は伝わってきた。2016年の始動。大増量をテーマに掲げていた大谷が、人生で初めて体重が3桁の大台に到達したと明かした。
「だいぶ体重は増えてきた。オフに入ってから7、8キロ。上半身、下半身、体幹、全体的に大きくなっている。(今の体重は)100キロくらいです」
昨年12月。元背番号11の先輩、ダルビッシュと合同トレーニングを敢行し、体づくりの助言を受けた。「栄養面、トレーニングを含めて、正しい練習をどれだけこなせるか重点的にやっていて、凄く勉強になった」。好物のお菓子、甘い物を封印し、プロテイン摂取などを含め1日6、7食の食生活を続けた。昨年11月の「プレミア12」終了後は「93、94キロ」だったが、トレーニングも並行し、みるみる体は大きくなった。
「あともうちょっと、2、3キロは増やせれば」。1月中旬まで増量を続けるが、2月の米アリゾナキャンプ中盤をメドに「98、99キロ」まで絞り、より洗練された肉体をつくり上げる。「もう一つ高いパフォーマンスを探していきたい」。昨季は投手3冠、ベストナインを獲得したが、打撃成績は落とした。昨季の数字で満足するわけにはいかない。投打ともにパワーアップした二刀流でチームを優勝に導く。
ランニングやキャッチボールで汗を流した後、マシン打撃などでバットを振り込み、今年を表す漢字一文字には「超」と記した。「去年を絶対超えたい。(各部門の成績を)一つと言わず二つ超えられるようにやっていきたい」。07~11年のダルビッシュ以来の2年連続開幕投手についても「ふさわしいと思われる調整をしたい」と意欲をみせた。
この日、札幌市での講演後に大谷の100キロ到達を伝え聞いた栗山監督も「中心となってやらないといけない。数字はいらない。優勝というタイトルを獲らないといけない」と期待した。大谷も分かっている。「優勝する過程で一番必要だったと思われる選手になりたい」。これまでの自分を超え、必ず4年ぶりの優勝をつかみ取る。 (柳原 直之)
≪大谷の食事例≫
☆朝食 ビュッフェ形式(ウインナー、ハム入りスクランブルエッグ、さば一夜干し、コーンスープ、味噌汁、いくらなど)
☆午前中練習直後 プロテイン、果物、乳製品など
☆昼食 球団支給の弁当
☆午後練習直後 プロテイン、果物、乳製品など
☆夕食 ビュッフェ形式(チキントマト煮、サーモンタルタルフライ、カニシューマイ、牛肉と卵のオイスターソース炒め、煮物、タラチリ鍋、味噌汁、フルーツ)
☆就寝前 プロテイン、果物、乳製品など
(スポニチアネックス)
弊害がないとよいが。
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