三菱自動車は22日、軽自動車の燃費試験データの不正操作問題で、不正が発覚したことにより車の購入者に生じるエコカー減税の追加納税分を全額負担する方針を固めた。法令では、燃費の再計算でエコカー減税の対象外であることなどが確定した場合、購入者に追加の納税義務を課している。三菱自は購入者に負担が発生しないよう全額負担する方針。負担額は100億円を超える可能性がある。また、燃費性能の操作で余計にかかったガソリン代の補填(ほてん)などにも数百億円規模が必要になる見通しで、対応費用は同社の経営を圧迫しそうだ。
エコカー減税は燃費などの良さに応じ、購入時にかかる自動車取得税(地方税)、購入時と車検時にかかる自動車重量税(国税)を割り引く制度。不正が明らかになった4車種のうち、例えば、eKワゴンの最多販売モデル「Mグレード2駆」(119万6640円)は現状5段階の軽減基準の最上級に位置づけられ、通常なら購入時だけでも計2万7400円かかる2税が全額免除されている。三菱自は、かろうじて軽減基準を達成した車種が多く、不正による5~10%の燃費水増し分を差し引くと、ほとんどの車種で1~2ランク下がる可能性がある。
野村証券はランク下落による追加納税額を1台当たり計1万~2万円と試算。不正の対象車種は日産自動車への供給分も含め62万5000台に上るため、合計の返納額は62億5000万~125億円に達すると見込む。【宮島寛】
(毎日新聞)
燃費不正のツケは大きい。
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