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2016年8月27日土曜日

鵜久森淳志 日本ハム→ヤクルト 12年目で初満弾 昨季まで計6発なのに今季4発3本V弾

◇セ・リーグ ヤクルト5―3阪神(2016年8月26日 甲子園)

 かつての甲子園のスターが、12年の月日を経て再び聖地で輝いた。ヤクルト・鵜久森は0―0の3回1死満塁で岩崎の初球スライダーを振り抜き、左翼席へ先制の4号グランドスラム。4回も中前適時打と自己最多5打点の大暴れだ。

 プロ入り後、公式戦では初めて立った甲子園で自身初の満塁弾を記録し「ここには良い思い出も、悪い思い出もある。戦力外にもなったし、帰ってきて打ててうれしい」と感慨深げだった。

 日本ハムでは右の長距離砲として期待されながら、昨季までプロ11年間で通算6本塁打。昨オフに真中監督が獲得を要望したことでヤクルトに拾われ、「報恩謝得」の4文字を携帯の待ち受け画面に選んだ。「今の僕にぴったりだなと。感謝の気持ちを忘れずに恩に報いたい。監督を胴上げしたい」。今季は4本塁打中、3本が決勝弾だ。

 04年春のセンバツで創部3年目だった済美のスラッガーとして初出場初優勝。同年夏も準優勝と旋風を巻き起こした。春夏合わせて甲子園で5本塁打。14年9月2日に胆管がんで死去した恩師・上甲正典監督(享年67)は「本塁打には夢がある。だからフルスイングしろ」が口癖だった。日本ハムでは確実を求めて長打が鳴りを潜めた時期もあったが、苦節12年は遠回りではなかった。

 チームは3連勝で、CS圏内の3位・DeNAを2・5差で追走する。「僕は後がないし、やることは変わらない」。勝利の余韻に浸ることなく、気持ちはすでに切り替わっていた。 (平尾 類)

 ▼ヤクルト・山田(肋骨骨挫傷から復帰3戦目で初の猛打賞。4、6回に二盗成功で今季29盗塁)貪欲にいこうと決めていた。なるべく早く(30盗塁を)決めたい。

 ▼ヤクルト・杉村チーフ打撃コーチ 鵜久森は長打を期待していたけど、狙い通りに打ってくれた。チームが苦しい時に本当に助かる。鵜久森様々だね。

 ▽済美時代の鵜久森 04年のセンバツは初戦の土浦湖北戦で2ラン。ダルビッシュを擁する東北との準々決勝でも真壁から2ランを放つなど、4番打者として同校の創部3年目での初出場初優勝に貢献した。夏も甲子園で3本塁打をマークし、決勝まで順当に勝ち進んだが駒大苫小牧に10―13と打ち負け、春夏連覇はあと一歩のところで涙をのんだ。決勝戦では3点を追う9回2死一、三塁と一発出れば同点の場面で遊飛に倒れ、最後の打者となった。
(スポニチアネックス)

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