大谷のエンゼルス入団が決まった日本ハムだが、オフに入りフリーエージェント(FA)権を行使していた増井浩俊投手(33)がオリックス、大野奨太捕手(30)は中日への移籍がそれぞれ決まった。大谷ら主力3選手の退団はチームにとって大きな痛手だが、チームの新陳代謝を促すために、2018年シーズンは若手選手の積極的な起用が見込まれる。ドラフト1位で指名した清宮に対し、1年目から周囲の期待が高まるのも自然の流れだろう。
早稲田実では主に一塁を守った清宮だが、日本ハムでは大きな“壁”が立ちはだかる。日本ハムで一塁を守る中田翔内野手(28)は入団以来、主砲としてチームを支えてきた。2017年シーズンは打率.216、16本塁打と不振を極めたが、巻き返しへ意欲を燃やしている。
慣れ親しんだ一塁で果敢にレギュラーをつかみにいくのか。それとも、他の守備位置にチャレンジするのか-。11月の仮契約の際の記者会見で清宮は「捕手はちょっと…」と冗談めかしながらも、「守備が嫌い、ということはない。どこでもやりたい」と一塁へのこだわりがないことを明かしている。
現状では今季32本塁打をマークした主砲のブランドン・レアード内野手(30)が三塁、ベストナインを獲得した西川遥輝外野手(25)は中堅を守るだけに、この守備位置での起用は現実的ではない。しかし、右翼、左翼に関しては、大田泰示外野手(27)、近藤健介捕手(24)ら好選手がいるものの、つけいる隙があるのも事実だ。栗山監督も清宮の起用法について「俺は全部(のポジション)を考えている」と一塁以外の守備位置でのプランがあることを示唆している。
打撃力には定評がある清宮だが、プロの世界で確実に先発出場するには、どこを守るにしても守備力の向上が不可欠だ。将来のスター候補は果たして、どの守備位置を「主戦場」とするのか。入団1年目から栗山監督の“秘策”が炸裂するかもしれない。
(産経新聞)
一軍でDH起用したいのはわかるけど、すぐに通用するだろうか。