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24日に開幕する東京パラリンピックで、競技会場で大会関係者に傷病者が出た場合に受け入れる「指定病院」の都立墨東病院(墨田区)が、救急で重症者を受け入れてほしいとの要請を断っていた。新型コロナウイルス感染症の感染爆発で、医療が逼迫(ひっぱく)していることが理由という。ほかの複数の病院にも同様の動きがある。 病院によると、墨東病院はパラリンピックで選手を除く大会関係者に傷病者が出た際、通常診療の範囲内で受け入れる協定を大会組織委員会と結んでいる。 これとは別に、組織委は12日、墨東病院の救命救急センターに対し、競技会場で重度のけが人や病人が出た際、救急搬送を受け入れるように協力を要請した。しかし、感染症指定医療機関であることから、コロナ対応を優先するために断ったという。 浜辺祐一・救命救急センター部長は「救命救急センターは本来、突発、不測の重症患者に備えるものであり、予定された行事のバックアップをするものではない。災害モードでコロナに対処すべきだと言われている時期に、こうした協力を約束することはあり得ない。大会直前の要請は、組織委自体が大会を安全に開催できないと思っていることの反映ではないか。開催の是非を早急に議論するべきだ」と話している。8日に閉幕した五輪の際は、今回のような協力要請はなかったという。 別の首都圏の指定病院の幹部も「指定病院は各地域の基幹病院であり、住民を背負っている。パラリンピックだけに特別なことはできない」と話す。 組織委は朝日新聞の取材に、「大会指定病院にはアスリートなどの関係者について、会場などの医務室で対処しきれない場合の搬送・治療を相談している。個別の病院名については公表していない」と文書で回答した。(石塚広志、枝松佑樹)
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医療ひっ迫で、パラリンピックをやれる状況にない。
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