「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)の問題で、自民党が8日に公表した党所属国会議員の調査結果を巡り、党内の動揺が収まっていない。党本部は「関係を断つ」ため、各議員に助言する体制を強化する方針を打ち出したが、実効性に不安の声も出ている。地方議員に徹底できるかも課題となる。
「把握できたものは全て書いた。当時は社会的な問題を持つ団体との認識がなく、率直に反省している」
関連団体の会合で講演やあいさつを行っていた山際経済再生相は9日、記者会見で改めてこう釈明した。
調査結果では、党所属国会議員の半数近い179人に接点が確認された。このうち、氏名が公表された121人の議員は9日も説明に追われた。2021年の衆院選で支援を依頼した斎藤洋明衆院議員は「現在は問題のない団体という認識だった。今後は関わりを持たない」と宣言した。
事務所に苦情の電話やメールが殺到しているという中堅議員は「地元の支援者から熱心に誘われ、関連団体の会合に出てしまった。大打撃だ」と憔悴(しょうすい)した様子で語った。
自民党は、党改革実行本部(本部長・茂木幹事長)にタスクフォース(作業部会)を設置し、議員が適切な会合かどうかなどをチェックできるように体制を整備する方針だ。
ただ、党内からは「応援してくれる人に信仰する宗教を聞いたり、『その宗教ならお断りだ』と言ったりできるはずがない」(ベテラン)との声も上がる。
岸田首相(党総裁)は8日、地方議員にも「関係を持たない方針を徹底してもらう」と表明した。だが、党関係者によると、地方には1万人を超える自民系議員がおり、党本部の方針が浸透しきれるかどうかは不透明だ。茂木氏は「関係を断つ」方針に従えない場合は「同じ党で行動できない」との考えを示すが、党幹部は「憲法で信教の自由は保障されている。宗教を理由に、離党などを迫るわけにはいかない」と頭を悩ませる。
関連団体からの寄付の受け取りなどがあった石破茂・元幹事長は「関係を断つ理由を明確にしなければいけない。来春に統一地方選を控え、信者なら公認や推薦はしないと言えば、憲法問題にぶつかる」と指摘する。
政府・与党は、霊感商法などの被害の救済や防止策の検討を進める考えだ。会合出席や会費の支払いなどがあった萩生田政調会長は8日夜、「政治の信頼回復、さらなる被害防止に全力を尽くす」とコメントを出した。
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信教の自由云々ではなく旧統一教会と関係がある議員は追放でしょう。国民の投票行動にも影響ありでしょう。安倍氏が深く関わっていたとすれば国葬に値しないでしょう 。
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