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東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の高橋治之元理事(78)が在任中、自身が代表を務める会社を通じて大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」(横浜市)側から4500万円超を受領したとされる疑惑で、東京地検特捜部がAOKI創業者の青木拡憲(ひろのり)前会長(83)から任意で事情聴取していたことがわかった。青木前会長は高橋氏側への資金提供を認めているという。
組織委理事は、東京五輪・パラリンピック特別措置法で「みなし公務員」と規定され、職務に関する金品の受領を禁止されている。特捜部は、AOKI側による資金提供について、当時は現職理事の高橋氏に五輪関連の便宜を期待する趣旨だった可能性があるとみて捜査している。
高橋氏は大手広告会社「電通」(東京)の元専務で、同社顧問を退任後、2014年6月に組織委理事に就任した。
関係者によると、高橋氏が代表を務めるコンサルタント会社「コモンズ」(東京)は17年9月にAOKI側とコンサル契約を結び、21年の大会閉幕頃までAOKI側から月100万円、総額では少なくとも計4500万円に上る資金を受領したとみられている。
青木前会長は、AOKIの五輪・パラ事業への参入を社内で主導。18年、組織委との間で国内スポンサーの一つ「オフィシャルサポーター」契約を締結したAOKIは、五輪エンブレム入りのスーツやジャケットといった公式ライセンス商品を販売し、計約3万着を売り上げたという。
青木前会長は特捜部に対し、「高橋さんの人としての力に期待した」などと説明しているという。特捜部はほかのAOKI幹部に対する聴取も進めており、幹部の一人は「高橋氏からの紹介や助言で、ライセンス商品がスムーズに販売できるようになることを期待した」と供述しているという。
青木前会長は長野県出身で、1958年、長野市内に前身の「洋服の青木」を創業した。広大な店舗を都市部郊外に展開する経営方法で売り上げを伸ばし、AOKIを業界有数の規模に育て上げた。今年6月、「ガバナンス体制の更なる強化や持続的成長を図る」として会長を退任していた。
高橋氏は19日、読売新聞の取材に、コモンズとAOKI側の間の資金のやりとりを認めた上で、「コモンズとしてスポーツ全般の相談に乗っていた」と説明。「理事の立場で組織委の事業など利害に絡むことは一切していない」と述べた。AOKIは「回答を控える」とコメントした。
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五輪関連の便宜期待による賄賂でしょうか。
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