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新型コロナウイルスの感染者が全国で急増する中、行楽地では予約のキャンセルが出るなど影響が広がっている。夏休み前の再拡大に旅行業界では落胆の声が上がるとともに、安心して利用できるよう「感染対策を徹底している」と呼びかけている。 東京・浅草で隅田川や東京湾を運航する屋形船「あみ清」では、都の感染者が1万人を超えた12日前後から、個人や団体客の予約のキャンセルが出始めた。地方の予約客からは「東京の感染者が増えていて行くのが怖い」という声も寄せられているという。 担当者によると、「第6波」で落ち込んだ客足は5月の大型連休前ごろから戻り始めていた。例年には及ばないが多い日には昼と夜に大型船2船を運航し、100人近く利用客のある日もあった。客足が上向いてきたさなかの感染者急増と「全国旅行支援」実施の見送りには、「感染者の増加を危惧する方が出るのも無理はない。仕方がないが残念だ」と声を落とす。 都内の屋形船の中には燃料費や食材費の上昇の影響を受けて値上げをする船が出ている。「あみ清」では値上げをせず踏みとどまっているが、その影響は大きい。まだ支障が出るほどの予約の取り消しはないものの、担当者は「(物価上昇と感染拡大の影響は)かなり痛い」と漏らす。 この状況に、「感染者の増加だけにとらわれないでほしい」と呼びかけるのは、都内で30以上の業者が加盟する「屋形船東京都協同組合」の担当者だ。「感染者は増えているが、新たな変異株の毒性が強まったり重症者が急増したりする話は聞かない」と指摘し、「屋形船はこの2年半で感染対策を徹底して続けている。政府が行動制限をかけないということも踏まえて、夏の観光シーズンの行動を選択してほしい」と呼びかける。 夏休み前の感染再拡大に、落胆や影響を懸念する声は各地で上がっている。 九州最大のテーマパーク「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)では16日に子ども向けの屋内アスレチックをオープンさせるなど、夏の書き入れ時に向けた誘客の強化を図っている。企画するイベントやパーク内にあるホテルの予約状況に今のところ大きな影響は見られないが、広報担当者は「感染状況や観光客の心理次第。先は見通せない」と声を落とした。 福岡市東区の水族館「マリンワールド海の中道」では団体客からの予約の取り消しが入っている。5月の大型連休が好調で、来場者数が回復傾向にあっただけに落胆は大きい。営業担当者は「『今年の夏こそ』と気合十分だったのに」と表情を曇らせる。 水族館では大型水槽前の観覧席を撤去して同じ場所に来場者がとどまらないようにするなど、対策を強化している。14日に3歳の長男と訪れた福岡市の保育士、中村悠美さん(38)は「今しかできない経験もさせてあげたいが、感染も心配。今後はイベント自粛が続き、ますます行くところが限られてしまうのではないか」と複雑な表情でイルカショーを見つめていた。 【秋丸生帆、城島勇人、中里顕】
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感染急増では、自粛モードでしょう。
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