2場所連続の13勝を挙げながら、初優勝に届かなかった。何が足りないのか。横綱白鵬からは「日ごろの行い、日ごろの考え方。相撲だけ努力してもダメ」と、土俵外での意識を磨くように手厳しく指摘された。
耳にしたこの言葉への思いは、グッとのみ込んだ。「自分は力士として生きているから、土俵の上でしか表現できない。結果を残していないから。結果を残して、しっかりやることが自分の使命」。結果が出ていない以上、何も言えない。
だからこそ、綱とり以上に優勝への思いを強めた。「本当に優勝もできていない。優勝を争う中でのプレッシャーがあって、そこで勝つこともそうだし、相撲も緊張度も変わってくる中で勝つことも経験していない。大事だと思う」。勝負どころでの強さ。その力を蓄えていく。【今村健人】
<夏場所での白鵬の指摘>
◆13日目 全勝対決で、わざと相手得意の左四つに組んで勝利。「今日の一番は『勝っていいんだよ』という感じだったんだけど、勝たなかったからね。何かが足りないんだろうね。強い人が大関になる。宿命のある人が横綱になる。横綱白鵬を倒すのは日ごろの行いがよくなければ。それしか思いつかない、今は」。
◆一夜明け会見 稀勢の里に足りないものは「日ごろの行い、日ごろの考え方」と指摘。「例えば、ひよの山の歌。力士会でみんな歌ってたでしょ? 彼は手を帯にして立ってただけ。相撲が好きかもしれないけど、そういう考えがいかがなものかと。そういうところから直していかないと。相撲の神様はいますから」「例えば白鵬杯に顔を出す。自分の地元から子どもたちが来て、相撲のアドバイスするとか。そういう細かいことだと思います」。
(日刊スポーツ)
満身創痍で引退間近の白鵬に、土俵で勝たないと。
0 件のコメント:
コメントを投稿