東京都知事選(31日投開票)は16日、告示後最初の週末を迎えた。各候補者は多くの買い物客らが行き交う、ランドマークや商店街などを回り舌戦を繰り広げた。孤軍奮闘ぶりをアピールしている元防衛相の小池百合子氏(64)のもとには、東京都の枠を飛び越え全国から支援者が集まり始め、百合子応援隊が結成されつつある。その背景には“一通の文書”の存在があった。
「たった一人で戦っています」「組織票はありません」――。選挙戦3日目となるこの日、小池氏はスカイツリー、銀座四丁目交差点、JR上野駅前、池袋駅前など多くの買い物や、観光客が集まる場所で遊説を行い“孤軍”を訴えた。
自民党都連からの支援を受けられず、無党派層頼りの完全な空中戦。これまでの選挙戦のような動員はないが、上野駅前に集まった約100人に「古い切り口ではなく、女性の目線を生かしてみんなで都政を進めていく」と語り掛ける。最後に自身のイメージカラーである緑を示し「東京を百合子グリーンに染めましょう」と声を張り上げると、大きな拍手が起こった。
元総務相の増田寛也氏(64)の推薦を決めた党都連は告示前、「非推薦の候補を応援した場合は、親族を含めて処分する」との文書を関係各所に送付。この“反逆者は一族郎党罰する”との通知に、党内から反発の動きが出ている。小池氏の地元・練馬、豊島両区の区議は完全に“シカト状態”で、区議バッジを胸に着けたまま小池氏をサポートしている。ある区議は「都民のための政治を選ぶのか、党のルールを選ぶのか。答えは一目瞭然です」と処分上等の構え。陣営によると、池袋駅前に開いた選挙事務所には、閣僚経験者の秘書が手伝いに加わった。陣営にはある現職副大臣も加勢に入り、猛然と都連を批判する姿も目撃されている。都連が出した文書は「効力は都連内のみ」「都連所属の議員本人や家族は応援できないが、秘書は別動隊」などと裏読みしている関係者もいる。増田陣営を引き締めるための文書が、いまや逆効果になりつつある。
自民党とともに増田氏を推薦する公明党の一部から小池氏側に回る動きもある。都政関係者は「来年夏には都議選が控えている。小池氏、増田氏どちらに転がっても選挙戦を有利に展開できるよう、伏線を張っているのではないか」と分析する。
ジャンヌ・ダルクのもとに集い始めた援軍。今後、自公、野党4党の後ろ盾に匹敵する集団に育つ可能性もある。
(スポニチアネックス)
時代錯誤のマズイ対応の自民党都連が推す地味な増田氏が勝つのか。
小池氏が、同情票を集めるか。
政治を知らない年老いた元新聞記者の鳥越氏が、後出しで勝てるか。
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