山形のファンも魅了した!日本ハムの大谷翔平投手(22)は5日、楽天戦に「3番・DH」で出場し、7回のダメ押し2点適時打を含む2安打をマーク。この日は22歳の誕生日だったが、3年連続のバースデー安打で勝利に貢献した。チームはこれで14連勝した07年以来、9年ぶりの11連勝。今季初の4連敗を喫した首位・ソフトバンクとのゲーム差は5・5に縮まった。
東北人の血が騒いだ。敵地・山形のファンの声援をも味方につけた。7回、西川の適時二塁打で2点を勝ち越した直後の1死二、三塁。大谷は塩見の内角直球を振り抜いた。詰まりながらもフラっと上がった打球が左前に落ちる。自らの誕生日を祝う2点二塁打で、貴重な追加点を挙げた。
「ラッキーだった。フォークを狙っていたので、がっつり詰まった」
ファンを満足させるのはバットだけではない。2死後、田中賢の打球が遊撃手・哲朗のグラブをはじくと(記録は安打)、一気に三塁を蹴って7点目のホームを踏んだ。この回一挙5点。田中賢が「大谷さんナイスラン!」と最敬礼すれば、栗山監督も「“22歳の日はしっかり走った日”として思い出にしてほしい」と表情を緩ませた。
3打席目までは塩見に完全に抑えられた。直球中心の配球で差し込まれ「全部読みが裏目に出た。(捕手の)足立さんの時にあまり(打席に)立ったことがなかったので」。7回の2点打もフォーク待ちの直球打ち。だが、強振した分、内野と外野の間に落ちた。9回にも先頭打者でフォークに食らいつき遊撃内野安打を放ち、今季10度目のマルチ安打。「今日である程度(足立の配球を)つかんだ」とうなずいた。
2年前の誕生日は2本塁打で自ら祝砲。昨年も代打で内野安打を放ち、3年連続の「バースデー安打」だ。ところが祝福の言葉は意外に少なく、「(誕生日)ケーキはなかった。(宿舎に戻ってから)この後もないと思う」と自虐的。それでも、進化する4年目へ手応えがある。「大きなケガもせず、自分の中で成長できている部分がある」。それは指揮官も同じ。試合前「ここまで大きなケガをしなくて良かった。本当に怖くて仕方ない。そこに関してはよく頑張っていると思う」と感慨深げに話した。
花巻東時代から大切にするモットーは「勝利の女神は些事(さじ)にあり」。ささいなことでも全力を尽くすことが勝利につながるという意味だ。打撃はもちろん、貪欲に先の塁を狙う走塁が勝利につながりチームは9年ぶりの11連勝。首位・ソフトバンクとのゲーム差は5・5に縮まった。
3日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)ではDHを解除して「1番・投手」で出場。投手として史上初の先頭打者弾を放ち、勝利投手となった。今や日本中の野球ファンが大谷のプレーを楽しみにしている。「ビジターだったけどいつもより歓声が大きかった」。22歳、大谷翔平。球界に革命を起こし続ける。(柳原 直之)
≪通算打率は.417≫3番・DHの大谷(日)が7回の2点二塁打を含む2安打の活躍。自身の誕生日は3年連続の安打となり、通算打率は.417の好成績だ。また、今季のDH成績は30試合で105打数35安打の打率.333で9本塁打、23打点。DHでの成績としては本塁打がパ2位タイ、打点が同3位タイで、打率はデスパイネ(ロ)の.281を上回るトップ(DH20試合以上)といずれも3傑入り。二刀流として指名打者でも頼もしい働きを見せている。
(スポニチアネックス)
西川が大谷に食われてしまった。
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