「もちろん日本最速更新は楽しみですが、彼の魅力はそれだけじゃない。“二刀流”として名をはせ、特にバッティング面で覚醒した感のある今季、球宴の場で打席に立つ大谷を見たい、というのがファン心理。それをメディアが無視しているように見えて」(同前)
なにか事情があるのか。
「日ハムに限らずソフトバンクも同じですが、地方の人気球団には地元テレビ局中心の取材集団が形成されていて、球団に気を使う。嫌われたくないから批判的な報道は自主規制するんですよ」(スポーツ紙デスク)
球宴で二刀流を見たい──。5月23日に全パを指揮する工藤公康監督が「個人的な思いとしては、やっぱり打席に……」と発言したとき、日ハムの栗山英樹監督は「やりたいけど、あいつの体を守るルールがある」と語った。大谷の起用に関し、球団にはルールがある、と聞き及ぶ。そこで日ハムに問い合わせると、こんな回答だった。
「具体的なルールはありません。『球団のルールがある』は、栗山監督独特の言い回しだと思います。投手で選ばれるのであれば投手で出場し、それ以外のポジションでは出ない、ということ。球宴での投手は2~3回で交代し、その後、そこにDHをしくことはできません。後続の投手が打席に立つことになるわけで、それは現実的ではないのでは。そもそもシーズン中も登板日翌日に打者として打席に立つことはありません」
球団はオールスターで大谷が打席に立つ可能性を全否定……と思ったが、まだ可能性があった。
「7月5日時点で7本塁打以上」という本塁打競争出場規定を満たしている彼がNPBのホームページで5日から10日まで実施されるファン投票で選ばれた場合、である。これについて球団は、
「選ばれてから検討します」
そっけない返事だが、否定はしていない。
最近は盛り上がりに欠ける球宴だが、投打で活躍する大谷が見られたら、それこそ真夏の夜の夢。本塁打競争の投票結果に注目したい。
※週刊朝日 2016年7月15日号
投手だけでいいだろうよ。
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