日本ハム・大谷が今季初の猛打賞でチームの初勝利に貢献したものの、栗山監督から大目玉を食らった。初回2死の第1打席、二塁内野安打で一塁へ禁じられている全力疾走を敢行。さらに痛めている右足でベースを踏んで駆け抜け、指揮官からダメ出しを食らった。2戦計8打数5安打と開幕から早くも打棒は全開だが、今後はさらに厳しく走塁を制限されることになる。
大谷の“ルール違反”に、ベンチにいた栗山監督の表情が一気に曇った。初回2死、二塁ベース寄りのゴロに背番号11が必死にダッシュ。さらに、痛みが残る右足で一塁を踏み、駆け抜けた。大谷は「とっさに出ちゃいましたけど、なるべく左足で踏みたい。公式戦では難しいけどやらなきゃいけない」。頭では分かっていたが、セーフになりたい本能が上回ってしまった。
今回、右足首痛が悪化することはなかった。しかし患部は昨年の日本シリーズに同じ一塁を踏んだ際に痛めたもので、最も危険性が高いプレーだった。シーズン前、再発防止のため首脳陣、そして球団からも、全力疾走と右足でベースを踏むことを禁じられていた。それだけに指揮官は猛打賞で本来なら褒められるべき背番号11を厳重注意。「明日説教する! 足が折れてでもセーフになろうとする選手。それを分かってルール作りをしている。それが分からないんだったら試合に出さない! 本当に怒っている」とまくしたてた。チームの初白星もあり笑顔ではあったが、目は真剣だった。
厳しく言われるのは打撃で今、離脱が許されない立場だからだ。3回1死の第2打席では野上の直球を左翼フェンス最上部までライナーで飛ばした。あと少しで今季1号の当たりだったが「あそこまで飛んでくれてよかったです」。開幕2戦で8打数5安打、打率6割2分5厘。打点こそないが打線の中心に君臨している。
試合前には前夜2安打した花巻東の先輩・菊池にあいさつ。握手すると「どうせ俺のボールなんてイージーだと思っているんだろ?」と口撃され苦笑い。球界最速左腕ですら自虐させるほど、今の大谷は別格だ。「まずまず。今のところはいい形が出ている」。打って、勝利したのに怒られ、大谷は反省しながら帰路についた。(岸 慎也)
(スポーツ報知)
大谷が活躍しないと勝てない日本ハムは今年も同じか。
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