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打者・大谷翔平の見逃しストライクのうち37.5%が「ボールゾーン」を通過していることが、MLBの公式データをスポーツ報知が独自に解析した結果で明らかになった。大谷の数値はMLB平均を約7ポイント上回った。(データは6月29日終了時点) 今季、打者・大谷翔平投手へのストライク判定をめぐり「ボールゾーンを通過したのに、ストライクとコールされた」という話題がよく出ている。日本でも、米国の専門サイトや解説者の声を引用する記事が多く配信されている。だが実際にボールがどの位置を通過しているのか、図解で示した記事はあまり見かけない。 そこでスポーツ報知では、MLBの公式データサイト「Baseball Savant」のデータを用いて、実際の数を算出し、あわせてグラフによる可視化を行った。 すると、対右投手の対戦では「ストライク」とコールされた112球のうち51球、割合で45.54%がボールゾーンを通過していたことが判明した。その多くがストライクカウントが浅いもので、左打者・大谷の外角を通っていくボールだったことがグラフからもよく分かる。 さらに左投手との対戦では「ストライク」とコールされた80球のうち21球、割合で26.25%だった。左右両投手との対戦で合計すると、6月29日までの対戦で192球の見逃しストライクのうち37.5%となる72球が本当は「ボール」だった。なおMLB平均は30.3%だった。 一方、本来はストライクゾーンを通過しているのに「ボール」とコールされた「ちょっと得をした」球の数も計測してみた。図ではボールゾーンを通過した「ボール」は除外している。対右投手では334球の「ボール」のうち、5球が実はストライクゾーンを通過。割合で1.5%だった。 また対左投手では146球の「ボール」のうち、2球が本当はストライクゾーンを通過。左右両投手で合計すると480球のうち7球、割合で1.46%だった。 「ストライク」「ボール」の判定をめぐっては、マンフレッド・コミッショナーがスポーツ専門局ESPNの6月29日(日本時間同30日)の同氏へのロングインタビューの中で、2024年から投球の機械判定、いわゆる“ロボット審判”を導入する方向だと明らかにしている。 球審の今年の米大リーグの試合ではストライク、ボールの判定がネットを含めて批判されている。フィリーズから解任されたジラルディ監督が判定への不満からロボット審判を容認する発言で話題になったばかりだが、その点について同コミッショナーは言及せず、あくまで導入の意味は試合時間短縮措置と強調した。 ストライク、ボールの判定を機械で行い、音声を受信した球審がコールする仕組みなどが検討されている。機械による投球判定は独立リーグのアトランティック・リーグで試験的にスタートしたものの選手からの不満続出で今季は中止となった。将来的に米大リーグでの試合時間短縮に結びつくとして今年からはマイナー最上位の3Aで導入。その結果、1試合の平均時間は9分短縮されているという。 【データ分析方法】 「Baseball Savant」のデータから、統計ソフト「R」の「baseballr」パッケージを用いて、今季の大谷翔平の公式戦打席全球データを取得。そしてまず、データ内にある、大谷の各打席ごとのストライクゾーンの上限値「sz_top」と同下限値「sz_bot」に入っている数値平均を算出して「大谷翔平の平均的なストライクゾーン」を決定した。その上で「ストライク」とコールされたものの数を算出し、「大谷翔平の平均的なストライクゾーン」から外れた「ストライク」球数を数え、可視化した。(デジタル編集部・田中孝憲=@CFgmb)
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誤審が大谷の好調を阻害しているでしょう。
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