ページビューの合計

2015年7月16日木曜日

新国立競技場 安藤忠雄 経費高騰「承知せず」現行案継続を希望

 総工費が2520億円に膨らみ、見直しを求める意見が高まっている2020年東京五輪・パラリンピックの主会場の新国立競技場の建設で、デザインを選定した建築家の安藤忠雄氏(73)が16日、東京都内で記者会見した。安藤氏は現行案を残しながら経費削減に向けた見直しは必要との認識を示したが、巨大な構造物を備えたデザインを選んだことが経費高騰を招いた関連性は否定した。

 建設主体の日本スポーツ振興センター(JSC)が国際デザインコンクールを実施して12年11月、イラク出身の女性建築家、ザハ・ハディド氏のデザインに決めた際の審査委員会の委員長。安藤氏は「選んだ責任はある。ただ2520億円になり、もっと下がるところがないのか私も聞きたい。一人の国民として何とかならんのかなと思った」と述べ、見直しを求めた。その一方で「国際協約としてザハ氏を外すわけにはいかない。そうでないと国際的信用を失う」と強調した。

 巨大な2本の弓状のキール構造で開閉式屋根を支えるデザインが経費高騰の要因となったが、五輪招致が決まった13年9月の時点で審査委員会と設計の関わりが終了しており、その後の総工費高騰には「消費税増税と物価上昇に伴う工事費の上昇分は理解できるが、それ以外の大幅なコストアップにつながった項目の詳細、基本設計以降の設計プロセスについて承知していない」と関与を否定した。

 選定時は1300億円の予算を前提に決定。技術的に困難な構造である上、資材や人件費の高騰を受け、総工費は昨年5月の基本設計時の1625億円から2520億円に増えた。デザイン選定の理由について安藤氏は「アイデアがダイナミックで斬新でシンボリックだった。16年五輪招致に敗れ、20年は勝ってほしい思いがあった」と述べ、斬新なデザインが五輪を勝ち取る上で重要な役割を果たしたとの認識を示した。

 安藤氏は実施設計を了承した7日のJSCの有識者会議を欠席しており、新国立競技場のデザインに対する批判が高まってから初めて見解を述べた。

 菅義偉官房長官は16日午前の記者会見で、新国立競技場建設計画に関し「整備額が大きく膨らんだ理由について国民の皆さんに説明が足りなかった」と述べた。「国民負担ができるだけ生じないように(競技場運営の)民間委託など、いろいろな工夫を考える必要がある」とも指摘した。建設計画の見直しについては「現時点では決定していない」とした。【藤野智成】
(毎日新聞)

 下村文科大臣が、安藤氏に話しを振った理由は何だったんだろうか。
 結局は、安藤氏は、総工費について、何も知らなかった。

 文科省の責任転嫁、時間稼ぎの対応なんだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿