環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で、参加12カ国の閣僚会合が28日午後(日本時間29日午後)、米ハワイ州マウイ島で開幕する。月内の大筋合意をめざした大詰めの協議となる。甘利明TPP相は全体の閣僚会合に先立って米国や豪州、ニュージーランド(NZ)の閣僚と会い、コメや乳製品などをめぐる個別の話し合いを始めた。
閣僚会合は昨年11月以来約9カ月ぶり。大筋合意すれば12カ国の貿易や投資のルールが大きく変わることになる。新薬データの保護期間や国有企業の扱いなど、いまも各国間の利害が対立している分野で歩み寄れるかどうかが焦点だ。甘利氏は会合前、記者団に「二国間の問題を早く片付けないと、複数国にまたがる問題にフォーカスを絞っていけない」と述べ、まずは二国間の関税交渉の決着を急ぐ考えを示した。
会合に先立ち、甘利氏はフロマン米通商代表部(USTR)代表と協議した。日本は、米国産米を無関税で輸入する優先枠を協定発効後に5万トン分設け、13年目に7万トンまで段階的に拡大する妥協案で理解を得たい考えだが、米国が求めてきた17万5千トンとの隔たりは大きく、どう折り合いをつけるか話し合ったとみられる。甘利氏は協議前に記者団に、日米交渉では「農産品と自動車に関するまだコアな部分が残っている」と説明した。
甘利氏は、豪州のロブ貿易・投資相や、NZのグローサー貿易相とも相次いで協議した。日本は豪州産米について米国産米の12%相当の輸入枠を検討しているほか、バターと脱脂粉乳でも米・豪・NZ向けに低関税の輸入枠をつくる方向で、こうした分野で詰めの協議をしたとみられる。(マウイ島〈米ハワイ州〉=大畑滋生、五十嵐大介)
(朝日新聞デジタル)
無理に月内合意しなくても、カナダのように、よく検討して後日参加でもよいのだろう。
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