大谷翔平【日本ハム】大谷、血マメで１０勝スルリ ７回途中緊急降板

◆日本ハム８―４オリックス（２日・札幌ドーム）

　日本ハムの大谷が７回２死、右手中指に血まめができ、緊急降板するアクシデントに見舞われた。６回には本拠地・札幌Ｄで今季初めて１６０キロをマークし、７回１死ではＴ―岡田に今季初被弾を許した。７回途中を２失点と好投し、チームは勝ったが、二刀流右腕の今季両リーグ１０勝一番乗りはお預けとなった。

　もう限界だった。大谷は不安げな表情で右手中指を見つめた。６回から異変を感じていたマメが真っ赤な血をため巨大化した。７回１死、ブランコから１５３キロ直球で空振り三振を奪った直後。右手を高く上げ、自ら異変を告げた。「もうだいぶ大きくなっていたので、マメがつぶれる前に」。淡々と話す言葉に悔しさがにじんだ。

　２年連続２ケタ勝利を手にするはずだった。初回に２四球とＴ―岡田の二塁打で１失点したが、尻上がりに調子を上げた。２～５回まで４イニング連続で３者凡退。６回２死二塁では糸井への初球、外角高め直球で本拠地では今季初の１６０キロをマークした。だが、この好調ぶりがあだとなった。３点リードの７回、Ｔ―岡田に１５４キロ直球を今季初被弾した。

　「ファウルを取れるかと思ったけど、甘かった。（マメで）もう一つ力がなかった。今日は指にかかっていたので（マメは）そのせいだと思う」。２点リードでの無念の降板につながり、信頼する中継ぎ左腕・宮西が８回、安達に同点２ラン。球団では１１年のダルビッシュ（現レンジャーズ）以来となる両リーグ１０勝一番乗りは、お預けとなった。

　突然のアクシデントが「投手・大谷」の壁だ。３月２７日の対楽天開幕戦、４月２６日のオリックス戦で右ふくらはぎをつって緊急降板。８勝目を挙げた１４日のＤｅＮＡ戦（いずれも札幌Ｄ）では右足首をひねった影響で途中降板した。慣れ親しむマウンドでの負傷降板に、厚沢投手コーチも「球数が８０球を超えたら、何が起きてもビックリはしない」と苦笑いする。１６０キロの剛速球を当たり前のように投げてしまう高い能力は、１９５センチ、９７キロのストイックな体でも支えきれないのか。

　チームは同点の８回に勝ち越して連勝。大谷の次回登板は患部の状態次第となる。「いまいち流れをつかめなかったし、今日は勝ちに値する投球ではなかった。最後まで投げきれず悔しい結果になったことは変わりありません」と大谷。リベンジのチャンスは絶対にやってくる。（小谷　真弥）

（スポーツ報知）

　最速160キロは、勝ちを意識しての投球だったのだろう。

　宮西が２点本塁打を打たれて、同点になり、大谷の勝ちが消滅。

　中継ぎがきちんと仕事をしないと、日本ハムの再浮上は無理でしょう。