(政治部・千々岩森生記者報告)
そのタイミングですが、なんといっても今年は日韓国交正常化50年という節目の年です。日韓双方とも「今年中にケリをつけたい、このタイミングを逃すとこの問題が漂流してしまう」という思いを抱えていました。ただ日本側は、いったん妥結してもまた蒸し返されたら最悪だと、中途半端に妥協するぐらいなら来年でも構わないというのが本音です。取材していても、年内というタイミングに強いこだわりは感じませんでした。今回の外相会談は、すでに1週間前にはほぼ固まっていました。岸田大臣は、産経新聞前ソウル支局長が無罪となった翌日の18日、周辺に「仕事納めは28日だ」「出張になりそうだ」と話していました。今回、水面下で調整にあたったのは、安倍総理側近の谷内国家安全保障局長と、朴大統領側近で菅官房長官とも太いパイプを持つ李丙ギ(イ・ビョンギ)大統領秘書室長で、1カ月ほど前から動いていました。じゃあどんな条件で妥結するんだということですが、日本側は元慰安婦の方々に現在行っている人道支援の拡充や、新しい基金の創設を念頭に置いています。また、日本の歴代総理が続けてきた、元慰安婦の方々へのおわびの手紙に類するものも検討しています。安倍総理がこうした方々にどんな労いの言葉をかけるのかというのも大きなポイントとなりそうです。
(テレビ朝日ニュース)
決着しても、またいつか蒸し返しだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿