傷害罪などに問われているのは元プロボクサーで慶応大学法科大学院生だった小番(こつがい)一騎被告(25)。
検察側は、A弁護士と小番被告の妻Bさんが不倫関係にあったと指摘。11月末に開かれた第2回公判で、男女関係を克明に記した冒頭陳述を読み上げた。
Bさんは専属事務員としてA弁護士の事務所で働いていたが、2人が初めて性的関係を持ったのは14年12月末。以来、ラブホテルなどで6回にわたって関係を重ね、セーラー服のコスプレでカラオケに興じることもあった。
小番被告とけんかしたBさんが「A氏にセクハラされた」「2回だけ関係を持った」などと嘘を言ったことも事件の要因になった。
A弁護士が関係を強要したと考えた小番被告は15年8月、Bさんを伴い事務所に向かう。パンチを浴びせてA弁護士を昏倒させ、犯行に及んだ。局部が根元から1センチ程度しか残っていないためA弁護士は小便器で排尿できず、血尿が出ていたという。
だが、気丈にも事件後数日で職場復帰した。知人の法曹関係者が語る。
「事件の日は木曜日でしたが、週明けには勤務されていた。前とまったく変わらない様子で仕事をしているようです。事務所の弁護士たちも事件については触れないようにしている。Aさんは企業法務が専門で、破産や企業再生などの大きな仕事を手掛けてきた。仕事ぶりは大変まじめです」
その回復力について、川崎医科大学泌尿器科の永井敦教授が解説する。
「陰茎がんの患者さんで切断手術した人も、翌日には歩いています。周りの皮膚をうまく縫いつけ、尿道カテーテルを入れている状態だと思います。1年も経てば、陰茎形成術もできる」
年明けにはA弁護士の証人尋問も予定されている。
(本誌取材班=上田耕司、亀井洋志、小泉耕平、永井貴子、長倉克枝、永野原梨香、鳴澤大、西岡千史、秦正理、林壮一、牧野めぐみ、松岡かすみ、山内リカ/今西憲之、菅野朋子、岸本貞司、桐島瞬、柳川悠二)
※週刊朝日 2016年1月1-8日号
不倫の代償だろうけど、痛すぎる。
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