過去に被害者が1人で死刑が言い渡された殺人事件では計画性の高いケースが目立っており、裁判員裁判での死刑判決3件のうち2件も上級審で破棄されている(1件は控訴取り下げ)。最高裁も昨年、こうした先行事例との「公平性」を考慮するよう求めていた。
検察側もこの点を意識したのだろう。公判では「女児の首をロープで絞めた上、とどめを刺すため最低4回、包丁で首を突き刺した」と残虐性を際立たせた上、遺体を傷つけ、切断して遺棄した一連の行為を「遺体をごみ同然に捨てた」と指弾。「計画性の有無は死刑回避の事情にならない」と裁判員らに訴えていた。
これに対し弁護側は、殺害は誘拐した後の飲酒などで衝動的に引き起こされたもので計画性はないとし、「先例の傾向を踏まえて判断を」と主張。しかし、判決は「計画性がないことが刑事責任を特に軽減すべき事情にはならない」と一蹴した。
審理の過程では、事件のむごたらしさに涙を流す裁判員もいた。判決は、犯行態様や幼い女児の将来を奪った点、遺族感情の峻烈さなどを重視しており、市民感情を反映した裁判員裁判らしい結果といえそうだ。
(産経新聞)
市民感情からは死刑でよいが、量刑的にはどうなんだろうか。
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