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2016年3月30日水曜日

監禁の15歳少女スーパーに一人で買い物か、日常的な身体拘束はなし!?

 2014年3月に行方不明になった埼玉県朝霞市の女子生徒(15)が保護された事件で、身柄を確保された職業不詳の寺内樺風(かぶ)容疑者(23)=未成年者誘拐容疑で逮捕状=は、約2年間、在籍していた千葉大(千葉市稲毛区)の近くのマンションで女子生徒を監禁していた疑いがあるが、その生活実態は明らかになっていない。スポーツ報知は29日、飲食店、コンビニ、薬局などマンション周辺を取材。数々の証言から2年間の生活の実態に迫った。埼玉県警はこの日、千葉市のマンションを現場検証した。

 寺内容疑者が、2014年3月から今年2月まで生徒を監禁していたとみられる千葉市のマンション周辺の飲食店、スーパー、コンビニ、薬局など20店を取材したところ、大手牛丼チェーン店で「寺内容疑者にそっくりな常連が来ていた」との証言を得た。

 証言した女性店員によると、寺内容疑者によく似た常連は、2年ほど前から一人で頻繁に訪れるようになった。価格が比較的安い朝食メニューのある午前10時半ごろまでに来店し、カウンター席に座ることが多かった。いつも無言で、支払いの際も言葉は交わさなかったという。女性店員は、今回の報道で航空機と一緒に写っている容疑者の写真を見て「ぺたっとした髪形やメガネもそっくりだった」と驚いた。容疑者は、今年2月に東京都中野区内のマンションに引っ越したとみられるが、それと符合するように牛丼店にも姿を見せなくなった。

 牛丼店の常連が寺内容疑者であれば、大学の授業の前に訪れていた可能性もあり、女子生徒は常時監視下にあったというわけではなさそうだ。27日に女子生徒が保護された後、「常に男の監視下にあった。(ドアは)普段は外から施錠され、逃げることができなかった」と埼玉県警に説明していたが、スーパーに一人で買い物に行かされたり、家でハンバーグを作らされた、パソコンを使っていたとの情報もあり、日常的に身体を拘束されていなかったことが推測できる。

 一方で2人がそろって外出する姿を見たとの証言も得られた。昨年11月まで寺内容疑者の自宅アパートの建物1階で営業していたコンビニでアルバイトしていたという千葉大の男子学生(22)は「寺内容疑者と女子中学生らしい2人が歩いているのを近くで2、3回見た。コンビニにも買い物に来たことがあると思う」と話した。この証言が事実なら、寺内容疑者は生徒を誘拐しながら大胆な行動を取っていたことになる。

 また、寺内容疑者が住んでいた千葉県のマンションの部屋の下の2階の住民(21)によると、「夕方以降、上からは男性のような足音だけしか聞こえてこなかった」。ベランダの窓にはカーテンがかけられ、洗濯機を使う音やベランダに女性ものの服などが干されているのを見たことがないという。「壁は薄いのでノックすれば聞こえるし、大声で叫べば窓からでも聞こえます」とも話した。2月下旬には、3日間にわたり白い軽自動車に荷物を積み込み、引っ越し作業をしているような男性の姿を見たという。その後、中野区へ引っ越した。

 周辺の聞き込みから、約2年もの間、ほとんどマンションの一室に監禁状態だった姿が考えられる。中学1年の女の子が、ある日突然連れ去られ、2年間も見ず知らずの土地で、知らない男と密室の中で生活を強いられたことは、想像以上に過酷なものだったと思う。たとえ、男がスキを見せ逃げる機会があったとしても、それを実行するのは、相当な勇気が必要だったはず。生徒にとって失われた時間のとてつもない重みを感じた。
(スポーツ報知)

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