ジャッジは67本ペースで打ちまくっているが――
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、今季も堂々たるパフォーマンスを見せ続けている。
かつては誰もが「不可能」と考えた二刀流を当たり前のようにこなしている。打っては打率こそ.252ながら投手のそれではない26本塁打をマーク。投げても10勝を挙げ、防御率2.69、奪三振率12.69とリーグトップクラスの高水準を保っている。現地時間8月9日のオークランド・アスレティックス戦では、あのベーブ・ルース以来104年ぶりとなる「シーズン2桁本塁打&2桁勝利」という金字塔も打ち立てた。
もっとも、今季は“ライバル”も強烈だ。目下、MVP筆頭候補と目されているアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、46本塁打を記録(※現地時間8月15日時点)。1961年にロジャー・マリスが作ったア・リーグの年間本塁打記録(61本)を破らんとしている。
現時点で大台の60本超えはもちろん、64本ペースで打ちまくっているジャッジの存在感は強烈だ。しかし、当たり前のように二刀流を、それもハイレベルにこなしているサムライを評価する向きもある。
米野球専門メディア『Fan Side』は「シーズン後半戦の奇妙な予測」と銘打った特集記事で、「これは“奇妙”と言うべきではないかもしれない。オオタニはアメリカン・リーグで再びMVPとなる」と断言した。
今季のジャッジについて「野球界で最高の打者であることは証明している」とした同メディアは、「しかし、ジャッジの功績を否定するつもりはないが、今シーズンもオオタニが成し遂げたことは、野球界が見たことのないものだ」と強調。そして、こう論じるのだ。
「オオタニの成績を大局的に見てみよう。投手としての最初の50試合、打者としての500試合で、彼は次のような成績を収めた。奪三振数はジェイコブ・デグロムよりも多く、防御率はゲリット・コールよりも低い。そしてテッド・ウィリアムズよりもホームランが多く、ケン・グリフィー・ジュニアよりも打点が多いのだ。これは明らかに馬鹿げている」
現役時代に3度(41年、52年、53年)のシーズン打率4割を達成して『最後の4割打者』と言われるウィリアムズらMLBの歴史的なスターたちを比較しつつ、大谷の凄みを強調した。そんな同メディアは、「ある野球解説者が言った。『オオタニがMVPにならないのなら、MLB史上最大の強奪になる』と。我々もそう思う」と記事を結んでいる。
はたして、ハイレベルなMVPレースはいかなる決着を見るのか。いずれにしても、大谷が後世に語り継がれるであろう歴史的な活躍を続けているという事実をかみしめたい。
構成●THE DIGEST編集部
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後世に残る歴史的な活躍です。もっとチームが強ければ、サイ・ヤング賞も狙えます。
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