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政府が9月27日に開催する安倍晋三元首相の国葬まで1カ月半を切り、政府内の準備が徐々に進んできた。 ただ、弔旗の掲揚や黙とうといった弔意の表明を国民にどこまで求めるか明確な方針を打ち出せていない。個々の企業や地方自治体、学校などで対応に戸惑うケースも出てきそうだ。 国葬に関し、政府は野党議員の質問主意書に対する18本の答弁書を15日に閣議決定した。 企業や学校などに対し、追悼のため弔旗掲揚や葬儀時間中の黙とうを要請するかどうかについて「葬儀の在り方は現在検討しているところであり、現時点でお答えすることは困難」と記すにとどめた。 また、国葬当日に競馬、競輪といった公営ギャンブルの中止を求めるかどうかについて「現時点では決定していない」と回答した。 一方、官公庁や企業、学校などを当日休日扱いとすることや、テレビ局などに歌や踊りを伴う番組の自粛を要請することについては、「現時点で考えていない」と否定した。 唯一の先例である1967年10月31日の吉田茂元首相の国葬では、「お願い」などの形で、国民に弔意表明への協力を求めた。 国葬6日前の「当日における弔意表明について」と題する閣議了解文書によると、各省庁には(1)弔旗を掲揚する(2)葬儀中の一定時刻に黙とうする(3)当日午後は職員が勤務しないことを認める(4)歌舞音曲を伴う行事は差し控える―ことを指示。「各公署、学校、会社、その他一般」に対しては、「同様の方法で哀悼の意を表するよう(各省庁から)協力方を要望する」として同調を促した。 さらに、葬儀前日に国葬儀委員会が決定した「国民各位へのお願い」と題する文書では、葬儀中の1分間の黙とうや弔旗掲揚、歌舞音曲の自粛について「期待する」とした。 当時の政府内の検討文書には「戦前の『国葬令』に基づく国葬のように国民を一律に喪に服せしめることはできない」とあり、国民への強制は難しいという判断があったようだ。 安倍氏の国葬に当たっても、政府は「国民一人一人に喪に服することを求めるものではない」(松野博一官房長官)と説明。国葬自体への反対論も根強いことから、国民への過度の要請は難しいとの見方が強い。 ただ、安倍氏の7月の通夜と葬儀では一部の教育委員会が半旗掲揚を学校に要請し、「政治的価値観の押し付け」との反発を招いた。国葬ではさらに混乱が生じる恐れもある。
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国民の半数が反対の国葬に、黙とうの協力要望は笑えます。国葬について、きちんと法整備が必要で、実施することの法的根拠がないのに税金投入は問題ありでしょう。
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