ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州の当局者は10日、ザポロジエ原発を占拠しているロシア軍部隊が周辺地域を砲撃し、少なくとも市民13人が死亡したと明らかにした。ロシア軍が原発を「盾」にして、周辺への攻撃を強めている可能性がある。
ロイター通信などによると、ロシア軍部隊は9日夜、同原発から約20キロの地点にあるマルハネツイにロケット弾約80発を撃ち込んだとみられる。複数の学校や寮、文化センターなど20棟が損傷したという。
同原発は5日、砲撃で高圧線が損傷するなどし、ロシアとウクライナ双方が相手による攻撃だと主張している。
米シンクタンク「戦争研究所」は6日の報告書で、ロシア軍が原発敷地内や周辺に爆薬や弾薬を持ち込んでいる可能性があると指摘。ロシアは原子力災害の恐怖をかきたてることで、米欧のウクライナへの軍事支援の意欲を減退させようと試みたり、原発をウクライナ軍の攻撃から部隊や装備を守る盾として利用したりしようとしている可能性があると分析している。
主要7カ国(G7)外相は10日、ザポロジエ原発をウクライナに返還するようロシアに求める共同声明を発表。「ロシア軍の行動が、原子力事故のリスクを高め、ウクライナや周辺国の国民、国際社会を危険にさらしている」と批判した。また国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は6日に発表した声明で、「現実的な原子力災害のリスク」があると警告し、当事者に「最大限の自制」を求めている。【ブリュッセル宮川裕章】
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パンドラの箱を開けるのでしょうか。
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