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「将来有望な若手を多く確保できる大きな期待はあった」
当代屈指の偉才の動向を巡っては、水面下で緊張感のある交渉が重ねられていたようだ。現地時間8月4日、米紙『New York Post』の敏腕であるジョン・ヘイマン記者は、今月2日に幕が閉じた今夏のメジャーリーグのトレード市場の舞台裏を明かした。 今夏もドラマティックな移籍が相次いだなかで、小さくない話題となったのは、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)の残留だ。今季も出色の働きを見せている28歳のサムライを巡っては、ニューヨーク・ヤンキース、ニューヨーク・メッツ、サンディエゴ・パドレス、シカゴ・ホワイトソックスが獲得に前向きだと報じられた。 最終的に大谷は残った。エンジェルスの“御大”アルベルト・モレーノオーナーが「オオタニを去らせたくはなかった」(『New York Post』)ために、他球団との交渉は暗礁に乗り上げた形となった。 無論、来オフにFA(フリーエージェント)となる大谷の市場における価値は高く、今夏も獲得に興味を示すライバルは少なくなかった。ヘイマン記者のレポートによれば、先述の4球団を含めた12球団があらゆるシナリオを考慮した具体的なオファーを提示。しかし、エンジェルスは頑として譲歩しなかった。とりわけ、モレーノオーナーは「オファーに耳を傾ける気は一切なかった」。同オーナーは球団幹部に「トラウトとレンドーンが故障離脱をしている状況で、オオタニをトレードできるわけがない」と反発したという。 しかし、大谷に対する決断を危惧する声もある。ヘイマン記者の記事内では、匿名のある球団幹部のコメントが紹介されてもいる。 「もしも、オオタニをトレードで出せば、パドレスに移籍した(ホアン・)ソトのケースと同じように、将来有望な若手を多く確保できる大きな期待はあった。それにおそらくだが、あと14カ月でオオタニはFA取得して去る。もうエンジェルスを出たら二度と戻らないだろう」 若手トッププロスペクトも枯渇状況にあるエンジェルス。今のうちに再建モードへ切り替え、価値のある大谷を“元手”に若手有望株を保有するのも手だったのではないか。果たして、今夏に二刀流戦士を残した決断は混迷を極めるチームの将来をいかに変えるだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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有望な若手よりも、大谷の二刀流の話題性でしょうか。
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