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岸田文雄首相の新型コロナウイルス感染が21日に判明した。6日間の夏休みを取り、22日から公務に復帰する予定だった。外遊見送りなど影響や波紋が広がったお盆明けの同日、対応に追われる霞が関や永田町では危機管理不足や油断を指摘する声が相次いだ。菅義偉前首相(衆院神奈川2区)との対比まじりの批判も聞かれ、就任1年で衆参両院の選挙を勝ち抜いた「岸田マジック」も息切れ気味だ。 「ゴルフや温泉を満喫して『さあ仕事』という時に感染とは。さぞかし本人もばつが悪いだろう」。ある省庁の幹部は推測した。先の内閣改造はタイミングがお盆のさなかとあって、各省庁に戸惑いが広がったばかり。官僚の間では「総理は将来の感染を予測して組閣を急いだのではないか」との冗談も聞かれた。 実績がまだない中で迎えた総選挙を突破、感染拡大の下でも高い支持率を維持して参院選も乗り切った。関係者の間で語られる岸田首相の「強運」の背景が「菅総理の置き土産」だ。「高齢者医療費負担の増額」「福島第一原発処理水の海洋放出」の方針決定である。「菅総理が在任中に処理して岸田さんに持ち越さなかった。これなくして両院選挙の勝利はなかった」(内閣府職員)との理屈だ。 それだけに関係者の間では、菅前首相の昨年8月の過ごし方を引き合いに現首相の行動への疑問が広がる。当時、官邸から公表された総理日程によると前首相が休んだのは議員宿舎で過ごした29日のみ。21日午前に人間ドックの再検査に出向いた以外は全て公務や面会をこなした。自民党幹部は「五輪やパラリンピックがあったからだが、菅総理は業務を優先して会食などそれ以外の活動は自粛した」と振り返り、「2大国政選を乗り切った岸田総理には油断があるようだ。菅さんのような緊張感が足りない」と苦言を呈した。 官邸では7月から松野博一官房長官をはじめ秘書官らの感染が相次いでいた。そんな中でも岸田首相は会食を続け、夏休みも家族で旅行に出向いている。野党は「危機管理がなっていない」(立憲民主党幹部)と追及の構えだ。官邸スタッフは「ここへ来て旧統一教会の問題など悪い材料ばかり。感染まで政局にされてはたまらない」とため息をついた。
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きちんと仕事をして支持率アップか、ダメかでしょう。
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