徴用 強制労働 世界文化遺産

　安倍晋三首相は１０日午前の衆院平和安全法制特別委員会で、世界文化遺産への登録が決まった「明治日本の産業革命遺産」をめぐり、韓国側が一部施設で働いていた朝鮮半島出身者への「強制労働」と主張していることについて「強制労働を意味しない」と否定した。

　首相は、世界遺産委員会における日本政府が述べた「ｆｏｒｃｅｄ　ｔｏ　ｗｏｒｋ（働かされた）」の意味について「対象者の意思に反して徴用されたこともあったという意味だ」と語り、戦時中に国民徴用令によって行われた朝鮮半島出身者の徴用が国際法上の強制労働には当たらないと主張した。民主党の細野豪志政調会長の質問に答えた。

（産経新聞）

　徴用と強制労働の違い

　徴用とは、戦時などの非常時に、国家が国民を強制的に動員して、一定の仕事に就かせること。また、物品を強制的に取り立てること。「兵器工場に―される」「車両を―する」（デジタル大辞泉）

　強制労働とは、自分の意思によるものでなく、他の者に強要されることによってする労働。労働酷使のような意味で使われることが多い。（ウイキペディア）

　徴用は、強制的な面もあるが、法律に基づいて、兵役を含まない一般業務に動員したものであり、有償であることが、強制労働と異なる。

　強制労働は、先の大戦末期に、ソ連が、日本兵をシベリアに抑留し、強制労働させた歴史がある。食料不足と寒さで多くの日本人が亡くなっている。