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2016年2月20日土曜日

国頭行きは2軍落ちにあらず。一番消えてもらっては困る浦野、中村、上沢

ホークス追撃に右腕トリオは不可欠
 ファイターズはチャーター機でアリゾナから沖縄へ直行、無事、名護での第2次キャンプをスタートさせた。通常のスケジュールで言い替えると第4クール以降が名護ということになる。

「名護初日」となった17日は、時差ボケ解消も兼ねて、午後からトレーニングウェア姿の調整が行われた。現地には今年も沢山のファンが詰めかけていたが、2月中旬過ぎてばらばらのウェア姿の選手を見るのも貴重な経験だ。翌日からはユニホーム姿だから「2日間で自主トレとキャンプ姿、両方見られた」おトク感がある。

 見てるとサブグラウンドで投手陣がいっせいに(トレーニングウェア姿でリラックスして)キャッチボールを始めた。おトク感という意味では、これがいちばんじゃないだろうか。サブグラウンドでの投手陣いっせいキャッチボールは、名護で僕の最も好きな光景。だって投手陣がみんな揃ってるんですよ。通常はそんなことあり得ない。それからやっぱり野手のキャッチボールとは球質が違う。指にかかってきれいな回転をするから、ボールがなかなか落ちて来ない。スーッと気持ちよく球が行くんだ。壮観ですよ。

 ただパッと見ただけじゃわからなかったけれど、浦野博司、中村勝、上沢直之は国頭(くにがみ)の2軍キャンプへ入れ替えになったらしい。第2次キャンプは名護と国頭の入れ替えを積極的に行う方針のようだ。既に国頭から田中賢介や矢野謙次らの合流、ピオリア組からは故障の岡大海、淺間大基らの国頭行きが発表になっている。

 壮観に見えたけれどキャッチボールの光景から、浦野、中村、上沢が消えていたのか。ソフトバンク追撃を思えば、いちばん消えてもらっちゃ困る右腕トリオだ。先発は有原航平の上積みも期待できるし、アンソニー・バース、上原健太の評判も上々だが、この3枚ががどのくらい存在感を発揮できるかにかかってると思う。
12球団で最も早く沖縄キャンプを実施
 ただファイターズの場合、他球団と異なり、国頭の意味合いが単なる「2軍落ち」じゃないのも確かだ。まず、距離が近い。首脳陣がすぐ見に来られる。それから球場設備もホテルもむしろ1軍の名護より立派だ。田中賢介らベテランがピオリアへ行かず、国頭でじっくり仕上げたように、周囲の雑音に惑わされずじっくりトレーニングするのに適している。浦野、中村、上沢もここからペースを上げていくのだろうか。

 実は今年のピオリアキャンプはメディア関係者の間では「(ポスティングをにらんだ)大谷翔平のメジャースカウトへのお披露目」に加えて「名護市営球場建て替えを促すデモンストレーション」が裏の意図だったんじゃないかとウワサになっている。それくらい名護市営球場の老朽化が著しいのだ。

 ファイターズは12球団で最も早くから沖縄キャンプを実施した、いわばパイオニアだが、それが逆に作用し、現在は「12球団で最も老朽化したメイン球場でキャンプするチーム」になっている。そのせいで2軍の国頭のほうが球場が立派という逆転現象が起きているのだ。球団は名護市に球場の建て替え希望を伝えているが、予算の関係か、なかなか行政が動かない。そこで「長いつきあいだけど、建て替えてくれないなら出ていきますよ」とプレッシャーをかけたんじゃないかという見立てだ。まぁ、あくまでウワサなので真偽のほうは定かではないけれど。

 が、そうであっておかしくないほど名護市営球場は古い。

 何しろ大島康徳や落合博満が現役の頃から何にも変わってないのだ。最先端のピオリア・スポーツコンプレックスから昔なじみの名護市営球場にチームが帰ってきた。ここから後半戦だ。競争がいっそう激烈さを増す。

えのきどいちろう

ベースボールチャンネル編集部
 故障で2軍落ちでなければ大丈夫だろう。

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