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2016年2月26日金曜日

<8億円脱税無罪>東京高裁、1審判決破棄、地裁に差し戻し

 不動産取引の収益を隠し所得税約8億4500万円を脱税したとして所得税法違反に問われ、1審で無罪とされた弁護士、小谷平(こたにたいら)(73)と元妻で公認会計士、小谷万里子(65)の両被告の控訴審判決で東京高裁は26日、1審判決を破棄し、審理を東京地裁に差し戻した。小坂敏幸裁判長は「関係会社の収益が平被告に帰属しないとした1審の判断は不合理で、事実誤認の疑いが生じる」と述べた。

 高裁は、平被告が関係会社から、報酬とは別に貸付金名目で多額の現金を受け取っていたことを踏まえ、「平被告が関係会社の事業資金の処分権限を行使していたとみられる。収益は平被告に帰属するとうかがわれる」と認定した。その上で、総所得金額などを認定するため更に審理が必要だとした。

 両被告は関係会社による不動産取引を装って2004年と05年の個人所得計22億円余を隠したとして東京地検特捜部に起訴された。東京地裁は14年5月、「不動産の賃貸、売却による収益が被告に帰属するとは認められず、犯罪の証明がない」と無罪を言い渡した。【山下俊輔】
(毎日新聞)

 貸付金名目の現金受取りが、個人の収入になるかどうかか。
 実質主義で判断し、事実認定の問題だろう。

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