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2016年2月14日日曜日

甘利明前経済再生担当相 <甘利氏秘書>「20億円提示しよう」…URの補償巡り

 道路工事を巡る千葉県の建設会社と都市再生機構(UR)の補償交渉を巡り、総務担当者だった一色武氏(62)が毎日新聞の取材に対し、追加補償額として約20億円をURに求めるよう昨年10月ごろ、甘利明前経済再生担当相の公設秘書(先月辞任)から提案されたと証言した。一色氏は、甘利氏側が補償交渉に積極的に関与していた証左だとしている。【本多健、樋岡徹也】

 県によると、道路工事は県がURに委託したもの。一色氏によると、建設会社は道路工事開始前にURから受け取った補償約2億3600万円以外に、工事開始後、建物の一部が振動でゆがんだなどとして2015年3月以降に約5100万円の追加の補償を得ていた。だが、その後「地中の産廃撤去が必要」などとURにさらなる追加補償を求め、甘利氏の秘書らに口利きを依頼したという。

 建設会社の敷地には40年以上前、当時の地主が産廃を不法投棄した。道路予定地は南北に敷地を分断し、千葉県は工事開始前に約31億円で予定地内の産廃を撤去していた。これに対し、建設会社はUR側に予定地外の産廃の撤去も求め、交渉はこう着状態になった。

 一色氏によると、公設秘書は昨年10月以降にURへの働きかけを強め、一色氏に「(追加補償額として)20億円というのを言葉にしてほしい」「(URから新たな)金額提示がなかったから、こちらから(20億円を)提示しよう」などと持ちかけたという。こうした秘書らとのやり取りについて、一色氏は記録に残しているとする。

 一方、URが公表した甘利氏の秘書らとの面談記録によると、URは昨年10月28日、先月辞任した別の秘書に「(建設会社側が追加補償の)具体額を仰(おっしゃ)らない」と交渉状況を説明。秘書は「私から先方に(額を)聞いても良いが?」などと持ちかけていた。

 この面談では、UR側が秘書に「先方に(額を)聞いてしまうとそちらも当方も(立場が)厳しくなる」とくぎを刺す場面もあった。URは取材に「具体的な補償額は示されていない」としている。この秘書は翌月、偽名を名乗って建設会社の社員になりすまし、補償交渉の場に同席していた。

 甘利氏は先月28日の記者会見で、弁護士による秘書らへの聞き取り調査に基づき、13年の補償交渉については「話はしたので、あとは当事者同士でやってほしいということだった」などと介入を否定。それ以降については調査するとした。

 秘書らから20億円の追加補償額を提案されたという一色氏の証言について、甘利事務所は取材に「何を根拠に述べられているのかわかりませんが(甘利氏が)記者会見で述べた通り」としている。
(毎日新聞)

 口利きの内容が具体的に明らかになってきた。
 何も証拠がないと、言った言わないの水掛け論で終わりだろうけど。
 不倫よりも、口利きが悪いことなのに、甘利はなぜ辞職しないのだろう。

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