先月15日日曜日の午前8時半。客もまばらな都内のコンビニエンスストアの駐車場に1台の車が・・・すると、車から白っぽい帽子をかぶった不審な男が降りてきます。男はコンビニの店内に入ると、一瞬あたりを見回すようなしぐさを見せ、すぐにATMに向かいます。およそ5分間。男は手際良くATMを操作し、立ち去ります。これは、コンビニのATMから現金が不正に引き出された、犯行の一部始終です。
同じ日、全国17都府県のコンビニのATMおよそ1400台で偽造クレジットカードが使われ、セブン銀行から14億円あまりが引き出されました。この偽造クレジットカード。実はアフリカの銀行の情報が書き込まれたものでした。
「3億ランド以上が地元の銀行から盗まれました」(南アフリカのニュース番組 eNews Channel Africa)
現地の報道によると、地元の銀行から3億ランド以上、日本円にして21億円あまりが偽造クレジットカードによって引き出されたというのです。
「犯罪は高度で複雑な手口を使っていて、銀行を狙った組織犯罪の可能性が高い」
「この犯罪が海外で行われたというのがとても不思議ですが」
「銀行は海外でも情報流出を防ぐためにさまざまな対策を取っている。今こうしたセキュリティー対策が破られるリスクが高まっている」(南アフリカのニュース番組 eNews Channel Africa)
この事件にからみ、警察は、窃盗の疑いで中園竜男容疑者と佐橋克哉容疑者を逮捕。2人は、愛知県のセブンイレブンのATMで偽造カードを使い、120万円を不正に引き出した疑いがもたれています。
「暗証番号は全て同じだった」。指示役の男から手渡された偽造カードについて、こう供述したといいます。また、偽造カードには、アフリカ在住の実在する男性2人のデータが記録されていました。
遠く離れた南アフリカの銀行のクレジットカード情報が使われた犯行。捜査関係者によりますと、およそ1600枚のカードが偽造され、日本国内で100人以上の「出し子」役が、わずか2時間半の間に全国のATMから一斉に引き出したとみられています。
同じ先月15日、「ゆうちょ銀行」と「イーネット」のATMからも4億2000万円の現金が不正に引き出されていたことが新たに分かりました。ここでも、南アフリカの銀行の偽造クレジットカードが使われていました。
防犯カメラが捉えた都内のコンビニの「出し子役」の男は、「イーネット」から6回にわたり、60万円を引き出していました。男は店を出ると、間髪いれずに迎えに来た車に乗り込み、姿を消しました。「出し子」役は車を使って短時間に複数のコンビニを回り、不正な引き出しを繰り返していたとみられています。
一連の不正引き出しを巡る被害総額は18億6000万円。警察当局は、国際的な犯罪組織が関与している可能性があるとみて、全容解明を急いでいます。
(TBSニュース)
国際犯罪組織暗躍で、偽造カードで簡単に引き出しできるのはお粗末だろう。
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