主役が不在のまま、最後の夏を終えた。今秋ドラフトの目玉で、左太もも肉離れを負った県岐阜商の最速152キロ右腕・高橋純平(3年)は登板機会なく、3年連続準決勝で終戦。「個人としては、情けない。チームとしては、得たものがいっぱいある。いい夏だった」と涙を浮かべた。
6回にブルペンで捕手を立たせて投げ込んだが、無念の欠場。小川信和監督(43)は「今日はどんな流れでも、出すつもりはなかった。(翌25日の決勝で)先発までいけたらいいなと」。回復を信じ、エース抜きで臨んだが、ノーシード・斐太の粘りに屈した。
初戦3日前の2日の練習で、患部を痛めた。全治3週間。背番号1は「焦りもあった。悔しい気持ちが大きい」。ベンチでは裏方に徹した。今夏唯一の登板となった21日の準々決勝では下半身を使えず「手投げ」で1回2/3を無失点。理学療法士である両親のサポートも得て、手は尽くした。
ネット裏では、プロ6球団8人のスカウトが見守った。日本ハム・吉村チーム統括本部長兼GMは「今が底の状態でも、評価は変わらない」。競合必至の世代NO1投手に疑いはない。
今春センバツ8強の際に使用したグラブ、ユニホームは甲子園歴史館に寄贈予定。U18W杯(8月28日から甲子園ほか)の日本代表にも、エースとして選出濃厚だ。「足を早く治して、次のステップで悔しさを晴らしたい」。舞台はすぐにやってくる。(山崎 智)
(スポーツ報知)
未完成で152キロは、将来が楽しみ。
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