スポーツニッポン新聞社が制定する「2015プロ野球最優秀バッテリー賞」(協力・一般社団法人電池工業会)の表彰式が11日、東京都文京区の東京ドームホテルで行われた。パ・リーグは日本ハムの大谷翔平投手(21)―大野奨太捕手(28)、セ・リーグはヤクルトの石川雅規投手(35)―中村悠平捕手(25)が受賞。スポーツニッポン新聞社の河野俊史代表取締役社長から各選手に賞金100万円などが贈られた。投手3冠を獲得した大谷は、来季は20勝に照準を定めた。
大谷は思わず苦笑いを浮かべた。登壇したバッテリー賞選考委員の張本勲氏(スポニチ本紙評論家)が「100年に一人の投手。早く一本でやってもらいたい。投手一本なら20勝、25勝はできる」と断言。それは期待と同時に、球界を代表する投手に成長した今、達成すべき数字でもある。
大先輩の気持ちに、大谷も応えた。投手専念を求める“喝”には「(来季も二刀流を)やるつもり」と笑顔でかわしたものの、20勝については「可能じゃないですかね」と言い切った。
今季は自己最多の15勝、防御率2・24、勝率・750で投手3冠に輝き、プロ3年目で飛躍を遂げた。しかし、登板数は22にとどまり、投球回数は160回2/3。先発完投型投手の名誉である「沢村賞」の選考基準に到達しなかった。前半戦だけで10勝を挙げたが、右ふくらはぎをつって降板した試合が2度。登板間隔が空き、5月には2軍での調整登板も経験した。
13年の楽天・田中(現ヤンキース)以来の20勝投手へ、鍵は登板試合数だ。「今年も27、28試合投げられたら(勝ち星数が)違っていた。まずは登板試合数(を増やすこと)だと思う」と、大谷も課題を分かっている。今季、「中6日」の間隔で投げたのはわずか6度。投打二刀流のため原則「中5日以内」で投げることはないが、「中6日」で1シーズンきっちり回れば、20勝は不可能な数字ではない。右ふくらはぎをつる「癖」についても「後半戦はつらなかった」。着圧式のスパッツやソックスをはいたり、糖質補給用と電解質のドリンクを試合中に飲むなど、対策の効果は出ており、不安はない。
賞金100万円のほか、副賞としてカーバッテリーと乾電池360本が贈られた。「久しぶりに(鎌ケ谷の)寮に帰ったら、リモコンの電池が切れていたので取り換えたい」。この時ばかりはちゃめっ気たっぷりに喜んだ。表彰式の場に登場するのは、これが年内最後。来季は「20勝投手」となり、張本氏から「大あっぱれ」をゲットする。 (柳原 直之)
▽最優秀バッテリー賞 投手だけではなく縁の下の力持ちともいえる捕手にもスポットを当てて球界最高の「バッテリー」を表彰する。投手は先発、救援で1年間を通じて活躍したことを最低条件とし、先発は10勝、救援は30セーブ、または30ホールドが目安。捕手はリード面や盗塁阻止率、捕逸の少なさなどを基準に選考される。今年で25回目。91年の第1回はセ・リーグが西村―古田(ヤクルト)、パ・リーグは工藤―伊東(西武)が受賞。
(スポニチアネックス)
打撃センスも素晴らしいから、二刀流だろう。
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