潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、韓国中部の農家に生まれた。朝鮮戦争が勃発し、村が炎に包まれたとき、6歳だった。
▼「世界の人たちは私たちの苦しみのことなど気にかけているのだろうかといぶかっていたとき、多くの国々の部隊が、自らの命を犠牲にしながら安全と平和を取り戻してくれたのである」。潘氏は、70周年を迎えた国連への思いを、先月の朝日新聞で語っている。
▼国連軍と戦い、潘氏の村に火を放った北朝鮮軍を支援していたのが、中国人民解放軍だった。軍事力に物を言わせて、現状変更をめざす。最近の中国の動きへの懸念から、今回の抗日戦争勝利の記念式典には、日米欧の首脳が軒並み出席を見合わせている。にもかかわらず、軍事パレードにまで姿を見せる、氏の真意がわからない。
▼潘氏はかつて、対日強硬政策が目立つ、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の外交通商相を務めていた。2年前には、ソウルで開いた記者会見で、安倍政権の歴史認識をめぐって、日本政府を批判するという、国連事務総長の立場を忘れた“前科”がある。韓国の次期大統領選への出馬も噂される潘氏には、朴槿恵(パク・クネ)大統領とともに、「反日親中」の姿勢を韓国国民にアピールする必要があるのだろうか。
▼いずれにしても、式典が行われる来月3日は、不愉快な気分で過ごすことになる。ただ、効用もある。国連を理想化し、正義の府とあがめる、「国連幻想」が払拭(ふっしょく)されるきっかけにはなるだろう。
(産経新聞)
国連は、有名無実になってしまった。
国連のPKO兵士の性的暴行報道もあり、士気が低下しているのだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿