関係者によると、新組織には最大約20団体の参加が見込まれ、近く会合が開かれる可能性もあるという。人事構想が固まりつつあるとの情報もある。
9月1日には総本部で「直参」と呼ばれる約70人の直系組長が集まる定例会が予定されているが、今のところ新組織に加わる組長は出席を見送るとみられる。
一方、27日朝から、執行部に位置付けられる複数の直系組長が総本部に集まる姿を県警が確認。ただ、離脱情報がある組長の姿は確認できていないという。県警は、こうした組長への処分も含め今後の対応が協議されているとみている。
山口組をめぐっては、篠田建市(通称・司忍)組長が6代目に就任した2005年以降、同組長の出身母体である弘道会(名古屋市)の影響力が強まったとされる。捜査関係者の間では、こうした状況が分裂騒動の背景にあるとの見方が出ている。
6代目体制のもとでは08年、静岡県の2次団体だった後藤組組長が絶縁処分となり、反発したとされる直系組長約10人が一斉に処分された。
【指定暴力団山口組】 1915(大正4)年に創設。当初は神戸市兵庫区に拠点を置き、労働者供給業で資金を得ていたとされるが、3代目組長の時代(46~81年)に抗争を繰り返しながら全国へ進出した。85年、同組から分裂した一和会系組員が4代目組長を射殺した事件を機に大規模な「山一抗争」も起きた。警察庁などによると、全国の構成員は約1万人。これまでに、兵庫県公安委員会から暴力団対策法に基づく指定を計8回受けている。
(神戸新聞)
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