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2015年12月2日水曜日

弁護士の局部切断事件の最大の被害者は…

 今年8月、弁護士の男性(42)の局部を枝切りバサミで切断したなどとして、傷害と銃刀法違反の罪に問われた元プロボクサーで元慶大法科大学院生・小番一騎(こつがい・いっき)被告(25)の第2回公判を26日に傍聴した。

 初公判で弁護側が「詳細すぎて、不相当だ」と不服を述べ、検察側の冒頭陳述の読み上げが中止となる異例のスタートとなった。ただでさえ残忍な手口の犯行に注目が集まったが、「被告の妻と被害者の男性のメールや手紙のやりとりの内容が詳しすぎる」などとした弁護側の主張が、「2人は不倫関係にあったのか」などという世間の新たな関心を呼ぶ形に。実際、この日の傍聴券21枚に対し、東京地裁前に並んだ人数は初公判より多い250人超だった。

 冒頭陳述は簡略化されたというが、明かされた小番被告の妻と被害男性のダブル不倫の内容は、想像以上に赤裸々なものだった。

 昨年末に始まった肉体関係は、すぐにエスカレート。カラオケでセーラー服に着替えるなどという「コスプレ」に発展したというのだ。あの東日本大震災から4年となった「3・11」も仲良くホテルへ。5月には本妻への名目で購入した4万円のネックレスを不倫相手に贈ったという被害男性。被告の妻に入れあげた様子が淡々と述べられていく。極めつけは、7月の高尾山アベック登山。2人でリフトで山頂へ。ビールを飲んで気分が高揚したのか、被告の妻はカラオケで再び体操服とブルマに着替え、禁断の関係はピークを迎えた。

 この日、女性検察官が口にした「性交」という言葉は6回。小番被告が知らなかったであろう、妻のもう一つの“顔”。検察側をじっと見据えた被告の頬が少し赤らんだようにも見えた。

 当然、不倫はあってはならない。しかし、被害男性が負った代償は大きすぎた感もある。「(被害男性に)無理やり性行為を強いられた」などという妻のウソを小番被告が信じ込み逆上し、犯行に及んだ。被害男性は、突然殴られ気を失い、弁解もできないまま局部を切断された。すぐに緊急手術を施し、カテーテルという管を使い排尿したが、最初はどす黒い尿が出た。男性の陰茎は1センチとなり、大便器でしか用を足せず、生殖機能は失われたという。

 一方で、小番被告もある意味で被害者と言える。妻にウソをつかれることなく順調であれば、来年、司法試験を受けていた可能性が高い。公判を傍聴した慶大法科大学院の元クラスメートは、「(小番被告は)とても静かな人で、何かに対し怒ったところなど見たことはない。『弁護士になるのが夢』と話していた。勉強熱心で、来年試験を受けていれば、合格していたと思う」と残念がっていた。前途ある若者の夢は、一瞬で砕け散った。

 しかし、最大の被害者は他ならぬ、被害男性の妻子ではないか。事件後にてんまつを知ったであろう家族を思うとあまりに不憫(ふびん)でならない。
(スポーツ報知)

 不倫の代償か。

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