家族の住む米国から帰国し、シーズン終了後に初めて公の場に姿を見せた27日の「バッテリー会ゴルフ」から3日目。黒田は都内ホテルを訪れた。故松原徹選手会事務局長をしのぶ会に出席。終了後、現役続行か、引退かで揺れる去就について口を開いた。
「ボクが一番考えているのは気持ちの部分。鈴木さんと会うまでに、今までと違うモチベーションを見つけ、気持ちが変わるか。探しています」
交渉役を務める鈴木球団本部長は、選手の契約更改などスケジュールが詰まっており、黒田との会談を来週明けに指定。10月初旬にあった面談では現役続行を要請されたのみで、その席で初めて年俸などの条件面が提示されるとみられる。
「野球人生最高のモチベーションで帰って来たし、自分では最後のつもりで、それなりの覚悟を持って、今まで以上に野球をやってきました」
8年ぶりに古巣で投げた今季にあらためて言及。どれほどの決意を持って復帰し、マウンドに立っていたか。40歳を迎え、ラストシーズンに懸けた思いを包み隠さずに明かしてみせた。衝撃発言も飛び出した。
「1年を終え、燃え尽きたという思いがある。すぐに(去就の)答えを出すのは怖かった」
無理もない。何しろ、ボールやマウンドなどプレー環境が激変する中、26試合169回2/3を投げ、11勝8敗、防御率2・55の好成績を残した。右肩や右足首痛を乗り越えての勲章。燃え尽き症候群に陥ったとしても何ら不思議じゃない。
「心技体と言うけど、体を動かすのは気持ち。今年のモチベーションを超えないと、体もついてこない。ボクは気持ちで動くタイプなので…」
静養中には、男子プロバスケットボールのNBAを観戦。自分の姿とダブらせつつ、自身の心と向き合ったという。日米通算193勝。個人よりもチーム成績を重視する右腕にとって、200勝は動機付けにならない。プロとしては金銭的な評価も重要だが、気持ちを動かすものじゃない。
「どこで野球をするかではない。やるか、やらないか、なので。悔いのない結論を出したいと思います」
男気を揺さぶり、心を前に向かせるものは果たしてあるのか。Xデーは来週。決断の時が迫る。(江尾 卓也)
(スポニチアネックス)
現役続行だろう。
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