満面の笑みだった。ベンチに戻った大谷は前に座る中田の両肩をもんでいた。1点差に迫られた7回1死。森福の直球にバットを折られながらもライナーで右前に運んだ。続く主砲が右翼テラス席へ貴重な2ラン。「すごい大きい追加点だったんで」。5歳年上の背番号6の大仕事を両手でねぎらった。
禁断の扉を開いた先に勝利が待っていた。21日の試合で8回112球を投げて9勝目を挙げ、この日「3番DH」で登場。先発翌日のスタメン出場は4年目で初だった。栗山監督は「彼の熱い思いを止めてしまうのはダメ。今日は特別」と体への負担を承知の上で大一番での起用に踏み切った。
開始2時間半前に球場入りすると、一人トレーニング室に直行。エアロバイクを20分こぎ疲労回復に努めた。フリー打撃は10スイングに限定。フルスイングは最後の1球のみだったが、左中間席にたたき込み準備を整えた。初回の左前安打と合わせ2安打1四球。「久々に110球(以上)投げた割には疲労感もなかった」。普段通りの「打者・大谷」として重圧を与えた。
指揮官は残り7試合の起用について慎重を期しているが、背番号11は「残り少ないので全部出るつもり。全部勝つつもりで一戦一戦頑張っていきたい」。自身初の優勝へ投打でフル回転していく。(岸 慎也)
(スポーツ報知)
大谷が出ると宣言したら、監督も止めないのはおもしろい。
優勝の功労者は大谷だろう。
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